NHKマイルカップ2024(第29回)の考察

5月5日開催のNHKマイルカップからの考察

今年のNHKマイルカップは、5月5日の祝日に行われる。

 

5月5日の祝日に行われたNHKマイルカップは、2013年と2019年。

 

2013年NHKマイルカップ(18頭立て)

1着 マイネルホウオウ 牡3 57㎏ 4枠8番(逆11番)柴田大知騎手 10人気

前走 ニュージーランドトロフィー(中山1600m・指定・馬齢)4人気7着(2着対角)

前々走 フジテレビ賞スプリングステークス(中山1800m・指定・馬齢)11人気3着

1着同枠 ゴットフリート 牡3 57㎏ 戸崎圭太騎手 5人気

前走 ニュージーランドトロフィー(中山1600m・指定・馬齢)1人気9着

前々走 共同通信杯(東京1800m・特指・別定)2人気2着(ゾロ目)

2着 インパルスヒーロー 牡3 57㎏ 8枠17番(逆2番)田中勝春騎手 6人気

前走 中日スポーツ賞ファルコンステークス(中京1400m・指定・別定)2人気1着

前々走 3歳500万下条件戦・平場(東京1400m)1人気1着

2着同枠 サトノネプチューン 牡3 57㎏ 岩田康誠騎手 16人気

前走 皐月賞(中山2000m)13人気14着

前々走 報知杯弥生賞(中山2000m・指定・馬齢)5人気11着

2着同枠 モグモグパクパク 牡3 57㎏ 北村宏司騎手 14人気

前走 ニュージーランドトロフィー(中山1600m・指定・馬齢)8人気6着

前々走 中日スポーツ賞ファルコンステークス(中京1400m・指定・別定)4人気4着

3着 フラムドグロワール 牡3 57㎏ 6枠12番(逆7番)横山典弘騎手 8人気

前走 京成杯(中山2000m・特指・別定)1人気10着

前々走 朝日杯フューチュリティステークス(中山1600m)5人気4着

 

2013年NHKマイルカップを制したマイネルホウオウは、年明けのジュニアカップ(中山1600m)で3勝目を挙げた後、フジテレビ賞スプリングステークスに出走して3着に入り、皐月賞の優先出走権を得たにもかかわらず、皐月賞に向かわずに、次戦でニュージーランドトロフィーに出走し、7着に敗れていた3勝馬。

 

マイネルホウオウの同枠のゴットフリートは、朝日杯フューチュリティステークスで3着になった後、共同通信杯でゾロ目の2着、1人気に支持されたニュージーランドトロフィーで9着に敗れていた馬。

 

2着に入ったインパルスヒーローは、東京1400mの3歳500万下条件戦を勝った後、NHKマイルカップの指定レースである中日スポーツ賞ファルコンステークスを勝ってきた3勝馬。

 

インパルスヒーローの同枠のサトノネプチューンは、中山2000mのオープンレースのホープフルステークスで2勝目を挙げた後、報知杯弥生賞と皐月賞で二桁着順になっていた馬。

 

インパルスヒーローの同枠のモグモグパクパクは、中山1200mの2歳オープンレースのクリスマスローズステークスを勝ってから、連対していなかった馬。

 

3着に入ったフラムドグロワールは、朝日杯フューチュリティステークスで4着になった後、京成杯に出走して1人気10着に敗れていた馬。

 

2019年NHKマイルカップ(18頭立て)

1着 アドマイヤマーズ 牡3 57㎏ 8枠17番(逆2番)M.デムーロ騎手 2人気

前走 皐月賞(中山2000m)2人気4着

前々走 共同通信杯(東京1800m・特指・別定)1人気2着

2着兼1着同枠 ケイデンスコール 牡3 57㎏ 石橋脩騎手 14人気

前走 毎日杯(阪神1800m・特指・別定)7人気4着

前々走 朝日杯フューチュリティステークス(阪神1600m)4人気13着

1着同枠兼2着同枠 トオヤリトセイト 牡3 57㎏ 福永祐一騎手 16人気

前走 アーリントンカップ(阪神1600m・指定・馬齢)11人気3着

前々走 3歳500万下条件戦・平場(東京1400m)1人気1着

3着 カテドラル 牡3 57㎏ 5枠10番(逆9番)アヴドゥラ騎手 7人気

前走 アーリントンカップ(阪神1600m・指定・馬齢)7人気2着(ゾロ目)

前々走 京成杯(中山00m・特指・別定)5人気11着(2着同枠)

 

2019年NHKマイルカップで勝利したのは、デイリー杯2歳ステークス1着、朝日杯フューチュリティステークス1着の後、共同通信杯2着、皐月賞4着になっていた4勝馬のアドマイヤマーズ。

 

アドマイヤマーズの同枠馬で2着になったケイデンスコールは、新潟1600mの2歳未勝利戦と新潟2歳ステークスを連勝した後、朝日杯フューチュリティステークスで13着、毎日杯で4着になっていた2勝馬。

 

アドマイヤマーズとケイデンスコールの同枠馬のトオヤリトセイトは、アーリントンカップで3着に入り、NHKマイルカップの優先出走権を獲得していた馬。

 

3着になったカテドラルは、指定戦のアーリントンカップで、ゾロ目の2着になっていた馬。

 

2013年のNHKマイルカップの1着枠は、ニュージーランドトロフィーで4着以下に敗れ、NHKマイルカップの優先出走権を獲得できなかった馬同士の枠であり、ゾロ目となった2019年のNHKマイルカップの1着馬と2着馬は、NHKマイルカップのステップレースに出走していなかった馬である。

 

この結果から考えると、今年のNHKマイルカップ1着馬は、ニュージーランドトロフィーやアーリントンカップで優先出走権を獲得した馬ではないかも知れない。

NHKマイルカップ2024の出馬表

NHKマイルカップ2024には、27頭が登録。

 

27頭の登録馬のうち、エコロブルームとダノンエアズロックが回避、エポックヴィーナス、オメガウインク、オーサムストローク、スパークリシャール、デビッドテソーロ、ファビュラススター、ポッドテオの7頭が除外され、18頭立てとなっている。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 ダノンマッキンリー 牡3 57.0kg 北村 友一 藤原 英昭 (株)ダノックス
1枠 2番 ノーブルロジャー 牡3 57.0kg 松山 弘平 吉岡 辰弥 (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング
2枠 3番 ディスペランツァ 牡3 57.0kg 鮫島 克駿 吉岡 辰弥 (有)ターフ・スポート
2枠 4番 イフェイオン 牝3 55.0kg 西村 淳也 杉山 佳明 (有)社台レースホース
3枠 5番 ボンドガール 牝3 55.0kg 武 豊 手塚 貴久 藤田 晋
3枠 6番 ロジリオン 牡3 57.0kg 戸崎 圭太 古賀 慎明 久米田 正明
4枠 7番 チャンネルトンネル 牡3 57.0kg 岩田 望来 福永 祐一 窪田 芳郎
4枠 8番 エンヤラヴフェイス 牡3 57.0kg 菱田 裕二 森田 直行 STレーシング
5枠 9番 キャプテンシー 牡3 57.0kg M.デムーロ 松永 幹夫 (有)サンデーレーシング
5枠 10番 ウォーターリヒト 牡3 57.0kg 菅原 明良 河内 洋 山岡 正人
6枠 11番 アレンジャー 牡3 57.0kg 横山 和生 昆 貢 安原 浩司
6枠 12番 ゴンバデカーブース 牡3 57.0kg J.モレイラ 堀 宣行 (株)G1レーシング
7枠 13番 シュトラウス 牡3 57.0kg 北村 宏司 武井 亮 (有)キャロットファーム
7枠 14番 アスコリピチェーノ 牝3 55.0kg C.ルメール 黒岩 陽一 (有)サンデーレーシング
7枠 15番 マスクオールウィン 牝3 55.0kg 岩田 康誠 牧 光二 宮レーシング
8枠 16番 ジャンタルマンタル 牡3 57.0kg 川田 将雅 高野 友和 (有)社台レースホース
8枠 17番 ユキノロイヤル 牡3 57.0kg 石橋 脩 小野 次郎 井上 基之
8枠 18番 アルセナール 牝3 55.0kg 横山 武史 木村 哲也 (有)キャロットファーム

ダイワメジャー産駒の牝馬のボンドガールとアスコリピチェーノが対角配置になっている。

桜花賞と皐月賞からの考察

今年から、3歳G1の桜花賞、皐月賞、NHKマイルカップ、オークス、日本ダービーは馬齢戦となっている。

 

牝馬は2歳と3歳の馬齢重量が変わらず、55㎏斤量となっており、牡馬と騙馬は、2歳9月まで55㎏斤量、2歳10月~12月は56㎏斤量、3歳からは57㎏斤量となる。

 

では、既に終了した桜花賞と皐月賞の結果を見てみる。

 

今年の桜花賞(阪神1600m)を制したのは、阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神1600m)で2着になった後、桜花賞のステップレースに出走せず、桜花賞に直行してきたステレンボッシュ。

 

ステレンボッシュの同枠馬で3着になったライトバックは、リステッド競走の別定戦であるエルフィンステークス1着馬。

 

今年の桜花賞で2着になったアスコリピチェーノは、阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神1600m)の1着馬で、ステレンボッシュと同様に、桜花賞のステップレースに出走せず、桜花賞に直行してきた馬だった。

 

アスコリピチェーノの同枠に配置されていたセキトバイーストは、リステッド競走の別定戦である紅梅ステークスの2着馬で、チューリップ賞でも2着になっていた。

 

牝馬限定重賞は、2歳戦でも3歳戦でも55㎏斤量で統一されており、桜花賞の前に牝馬が55㎏斤量で出走できる牝馬限定の最高グレードレースが、阪神ジュベナイルフィリーズであり、阪神ジュベナイルフィリーズ2着馬が桜花賞で1着、阪神ジュベナイルフィリーズ1着馬が桜花賞で2着という結果である。

 

一方、今年の皐月賞(中山2000m)で優勝したのは、共同通信杯1着馬のジャスティンミラノだった。

 

ジャスティンミラノは、東京2000mの2歳新馬戦を56㎏斤量で勝った後、東京1800mの共同通信杯を57㎏斤量で勝っていた馬。

 

ジャスティンミラノの同枠馬のシンエンペラーは、2歳G1のホープフルステークス(中山2000m)を56㎏斤量で2着になった後、報知杯弥生賞ディープインパクト記念(中山2000m)に57㎏斤量で出走して2着になっていた馬。

 

ジャスティンミラノの同枠馬のサンライズアースは、ホープフルステークスを出走取消した後、リステッド競走の別定戦であるすみれステークス(阪神2200m)で1着になっていた馬である。

 

今年の皐月賞で2着になったのは、報知杯弥生賞ディープインパクト記念1着馬のコスモキュランダ。

 

コスモキュランダの同枠馬のホウオウプロサンゲは、リステッド競走の馬齢戦である若葉ステークス(阪神2000m)の2着馬。

 

今年の皐月賞で3着に入ったのは、朝日杯フューチュリティステークス(阪神1600m)に56㎏斤量で出走し1着になった後、共同通信杯(東京1800m)に57㎏斤量で出走し2着になっていたジャンタルマンタル。

 

なお、2歳G1のホープフルステークス(中山2000m)を55㎏斤量で出走し、優勝していた牝馬のレガレイラは、今年の皐月賞に55㎏斤量で出走して、1人気6着の成績だった。

 

牝馬は55㎏斤量、牡馬と騙馬は57㎏斤量に設定されている馬齢戦の皐月賞は、皐月賞の前に牡馬と騙馬が57㎏斤量で出走できる最高グレードレースの報知杯弥生賞ディープインパクト記念(フジテレビ賞スプリングステークス1着馬のシックスペンスは出走していない)で2着になった馬の同枠馬が1着、報知杯弥生賞ディープインパクト記念1着馬が2着という結果。

 

今年の桜花賞と皐月賞の結果から、牝馬は55㎏斤量、牡馬と騙馬は57㎏斤量に設定されている馬齢戦のNHKマイルカップを考えると、NHKマイルカップの前に牡馬と騙馬が57㎏斤量で出走できる最高グレードレースは皐月賞になる。

 

ただし、皐月賞は2000mで行われるレースであり、1600mで行われるNHKマイルカップと関連付けて良いのだろうか。

 

そして、今年のNHKマイルカップには、ニュージーランドトロフィー1着馬のエコロブルームが不在である。

結論

皐月賞が2000mで行われるレースであり、ニュージーランドトロフィー1着馬不在という出走構成から考えて、アーリントンカップ2着馬のアレンジャーが入った6枠を軸にする。

 

ゴンバデカーブース(アレンジャー)から、ディスペランツァ、ボンドガール、ロジリオン、
ジャンタルマンタル、ダノンマッキンリーあたりに流してみる。