ジャパンカップ2024(第44回)の考察

ジャパンカップ2024の出馬表

ジャパンカップ2024の登録・招待馬は15頭。

 

登録・招待馬のうち、プラダリアが回避し、14頭立てとなっている。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 ゴリアット せん4 58.0kg C.スミヨン F.グラファール レゾリュート・ブラッドストック&P.ウルマン男爵
2枠 2番 ブローザホーン 牡5 58.0kg 菅原 明良 吉岡 辰弥 岡田 牧雄
3枠 3番 ドウデュース 牡5 58.0kg 武 豊 友道 康夫 (株)キーファーズ
3枠 4番 ジャスティンパレス 牡5 58.0kg C.デムーロ 杉山 晴紀 三木 正浩
4枠 5番 シュトルーヴェ せん5 58.0kg 鮫島 克駿 堀 宣行 村木 克子
4枠 6番 ダノンベルーガ 牡5 58.0kg 松山 弘平 堀 宣行 (株)ダノックス
4枠 7番 シンエンペラー 牡3 56.0kg 坂井 瑠星 矢作 芳人 藤田 晋
5枠 8番 オーギュストロダン 牡4 58.0kg R.ムーア A.オブライエン M.テイバー,D.スミス,J.マグニア夫人&ヴェス
6枠 9番 チェルヴィニア 牝3 54.0kg C.ルメール 木村 哲也 (有)サンデーレーシング
6枠 10番 ドゥレッツァ 牡4 58.0kg W.ビュイック 尾関 知人 (有)キャロットファーム
7枠 11番 カラテ 牡8 58.0kg 杉原 誠人 音無 秀孝 小田切 光
7枠 12番 ソールオリエンス 牡4 58.0kg 横山 武史 手塚 貴久 (有)社台レースホース
13番 ファンタスティックムーン 牡4 58.0kg R.ピーヒュレク S.シュタインベルク リバティレーシング2021
8枠 14番 スターズオンアース 牝5 56.0kg 川田 将雅 高柳 瑞樹 (有)社台レースホース

唯一回避したプラダリアは、招待を受諾した香港ヴァーズに向かうようである。

2006年ジャパンカップからの考察

中央競馬の古馬G1レースの中で、ステップレースを持たないレースが3レースある。

 

ファン投票がある宝塚記念と有馬記念、そして、ジャパンカップの3レースである。

 

この3レースのうち、既に行われたのは宝塚記念だが、今年の宝塚記念は2006年以来の京都競馬場開催となっていた。

 

まずは、2006年のジャパンカップから考えてみたい。

 

2006年ジャパンカップ(11頭立て)

1着 ディープインパクト 牡4 57㎏ 6枠6番(逆6番)武豊騎手 1人気

前走 凱旋門賞(仏2400m)失格

前々走 宝塚記念(京都2200m)1人気1着

2着 ドリームパスポート 牡3 55㎏ 6枠7番(逆5番)岩田康誠騎手 5人気

前走 菊花賞(京都3000m)2人気2着

前々走 神戸新聞杯(中京2000m・指定・馬齢)3人気1着

3着 ウィジャボード 外国馬 牝5 55㎏ 3枠3番(逆9番)デットーリ騎手 3人気

前走 ブリーダーズカップフィリー&メアターフ(米2200m)1着

前々走 愛チャンピオンステークス(アイルランド2000m)2着

 

2006年ジャパンカップを制したのは、京都開催の宝塚記念を勝っていた1人気のディープインパクト。

 

ディープインパクトは、3歳時に東京優駿を含むクラシック3冠を達成していた4歳馬である。

 

2着に入ったドリームパスポートは、皐月賞2着、東京優駿3着、菊花賞2着の実績を持つディープインパクトの同枠配置の3歳馬。

 

3着になったウィジャボードは、前年のジャパンカップ5着馬で、2005年香港ヴァーズやブリーダーズカップフィリー&メアターフを制していた外国馬。

 

2006年ジャパンカップから考えると、宝塚記念1着馬、凱旋門賞出走馬、1人気の馬あたりは気になる。

イクイノックスからの考察

昨年のジャパンカップ優勝馬は、1人気のイクイノックスである。

 

イクイノックスは、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップの3戦でゾロ目決着で勝利している。

 

2023年宝塚記念(阪神2200m・17頭立て)

1着 イクイノックス 牡4 58㎏ 3枠5番(逆13番)ルメール騎手 1人気

2着 スルーセブンシーズ 牝5 56㎏ 3枠6番(逆12番)池添謙一騎手 10人気

 

2024年宝塚記念(京都2200m・13頭立て)

1着 ブローザホーン 牡5 58㎏ 8枠12番(逆2番)菅原明良騎手 3人気

2着 ソールオリエンス 牡4 58㎏ 6枠9番(逆5番)横山武史騎手 7人気

 

2023年宝塚記念は、1着馬が正5番、2着馬が逆12番だったが、2024年宝塚記念は、1着馬が正12番、2着馬が逆5番配置となっている。

 

また、2023年宝塚記念は、10人気の馬が2着であるのに対し、2024年宝塚記念は、10人気の馬が1着同枠馬として機能していた。

 

そして、菅原明良騎手の騎乗馬が、2023年宝塚記念では正2番配置で、2024年宝塚記念では逆2番配置となっていた。

 

2023年天皇賞(秋)(東京2000m・11頭立て)

1着 イクイノックス 牡4 58㎏ 6枠7番(逆5番)ルメール騎手 1人気

2着 ジャスティンパレス 牡4 58㎏ 6枠6番(逆6番)横山武史騎手 6人気

 

2024年天皇賞(秋)(東京2000m・15頭立て)

1着 ドウデュース 牡5 58㎏ 4枠7番(逆9番)武豊騎手 2人気

2着 タスティエーラ 牡4 58㎏ 3枠4番(逆12番)松山弘平騎手 9人気

 

2023年天皇賞(秋)と2024年天皇賞(秋)は正7番の馬が1着で統一。

 

また、2023年天皇賞(秋)では、1着同枠の2着馬が横山武史騎手の騎乗馬だったが、2024年天皇賞(秋)では、1着同枠馬が横山武史騎手の騎乗馬となっている。

 

2023年ジャパンカップ(東京2400m・18頭立て)

1着 イクイノックス 牡4 58㎏ 1枠2番(逆17番)ルメール騎手 1人気

2着 リバティアイランド 牝3 54㎏ 1枠1番(逆18番)川田将雅騎手 2人気

結論

ジャパンカップは、エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ、チャンピオンズカップとともに、ジャパンオータムインターナショナルというシリーズに名を連ねているレースである。

 

おそらく、この4つのレースはつながっているはず。

 

今年のエリザベス女王杯は、2022年エリザベス女王杯で2人気14着に敗れていたC.デムーロ騎手騎乗のG1馬のスタニングローズ(阪神開催の秋華賞1着馬)が1着。

 

そして、今年のマイルチャンピオンシップは、前年のマイルチャンピオンシップ2着馬のソウルラッシュが栄冠に輝いた。

 

この2頭は、過去のエリザベス女王杯やマイルチャンピオンシップで敗退歴を持つ馬で、5人気以内になっていた。

 

今年のジャパンカップで、現在、5人気以内に入っている馬は、ドウデュース、チェルヴィニア、ジャスティンパレス、オーギュストロダン、スターズオンアースの5頭。

 

この5頭のうち、チェルヴィニア、ジャスティンパレス、オーギュストロダンは、過去のジャパンカップに出走していない。

 

残ったのは、ドウデュースとスターズオンアースの2頭である。

 

そこで、スターズオンアース(ドウデュース)からドゥレッツァ、チェルヴィニア、 オーギュストロダン、ゴリアットあたりに流してみる。

回顧

2023年の宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップでゾロ目決着で勝利したイクイノックス。

 

2024年宝塚記念で、2着に入ったのは、2023年皐月賞馬のソールオリエンス。

 

2024年天皇賞(秋)で、2着に入ったのは、2023年東京優駿優勝馬のタスティエーラ。

 

そして、2024年ジャパンカップで、2着同着に入ったのは、2023年菊花賞馬のドゥレッツァ。

 

主催者は、2023年クラシック優勝馬を、2024年宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップの2着馬として起用した。

 

2024年ジャパンカップ優勝馬には、2022年東京優駿優勝馬のドウデュースを使ってきた。

 

2023年菊花賞馬のドゥレッツァを2着馬として使うならば、牝馬3冠ではなく、牡馬3冠の方を使うというのは理にかなっている。

 

2024年ジャパンカップの同着2着馬のシンエンペラーは、2024年東京優駿の3着馬であり、2着同枠馬である。

 

ドゥレッツァが、2024年ジャパンカップで7人気であったのに対し、シンエンペラーは正7番配置の馬。

 

主催者としては、どちらが2着でも良かったのだろう。

 

ただ、2024年ジャパンカップで同着という手段を使ってきたのは、次のレースの伏線であろう。

 

当たった方はおめでとうございます。

 

外れた方は、次のレースでリベンジすれば良い。