
今年の3歳牝馬路線は、桜花賞のステップレースに手が加えられている。
既に終了しているチューリップ賞は1回阪神3日から1回阪神2日に移動(土曜開催から日曜開催へ)し、報知杯フィリーズレビューは1回阪神6日から1回阪神3日にシフト(日曜開催から土曜開催へ)している。
今年のチューリップ賞は、9人気のクリノメイが覇者となったが、報知杯フィリーズレビューは、どんな結果になるのだろうか?
チューリップ賞からの考察
今年のチューリップ賞には、阪神ジュベナイルフィリーズで2着になったビップデイジーが出走していたが、チューリップ賞では、1人気になりながら3着に終わっている。
馬齢表記が変更された2001年以降で、阪神ジュベナイルフィリーズで2着になった馬が、チューリップ賞に出走し、3着になっていたケースは、2015年、2017年、2018年の3回。
まずは、この3年の報知杯フィリーズレビューの結果を見てみる。
2015年報知杯フィリーズレビュー(1回阪神6日・18頭立て)
1着 クイーンズリング 牝3 54㎏ 8枠17番(逆2番)M.デムーロ騎手 1人気
2着 ペルフィカ 牝3 54㎏ 7枠13番(逆6番)菱田裕二騎手 7人気
3着 ムーンエクスプレス 牝3 54㎏ 5枠10番(逆9番)松山弘平騎手 2人気
2015年報知杯フィリーズレビューで優勝したクイーンズリングは、中山1800mの2歳新馬戦と中山1600mの3歳500万下条件戦の菜の花賞を連勝していた社台ファーム生産馬。
2着になったペルフィカは、京都1400mの2歳新馬戦を勝った後、KBS京都賞ファンタジーステークス8着、2歳500万下条件戦の白菊賞(京都1600m)2着、3歳500万下条件戦のこぶし賞1着の成績を残していたノースヒルズ生産馬。
3着になったムーンエクスプレスは、3戦目の2歳未勝利戦(小倉1200m)で初勝利を挙げた後、KBS京都賞ファンタジーステークス5着(1着同枠)、2歳500万下条件戦の秋明菊賞(京都1400m)1着、阪神ジュベナイルフィリーズ4着の成績を刻んでいた馬。
2017年報知杯フィリーズレビュー(1回阪神6日・18頭立て)
1着 カラクレナイ 牝3 54㎏ 8枠16番(逆3番)M.デムーロ騎手 2人気
2着 レーヌミノル 牝3 54㎏ 7枠15番(逆4番)浜中俊騎手 1人気
3着 ゴールドケープ 牝3 54㎏ 7枠13番(逆6番)丸山元気騎手 6人気
2017年報知杯フィリーズレビューで勝利を掴んだカラクレナイは、2戦目の2歳未勝利戦(京都1400m)と3戦目の2歳500万下条件戦の万両賞(阪神1400m)を連勝していた社台ファーム生産馬。
2着になったレーヌミノルは、小倉1200mの2歳新馬戦と小倉2歳ステークスを連勝し、京王杯2歳ステークス(東京1400m)で2着、阪神ジュベナイルフィリーズで3着、デイリー杯クイーンカップで4着になっていた馬。
レーヌミノルの同枠馬で3着になったゴールドケープは、4戦目の2歳未勝利戦(新潟1600m)で初勝利を飾った後、KBS京都賞ファンタジーステークスで5着、2歳500万下条件戦の白菊賞1着、阪神ジュベナイルフィリーズ6着の実績を持っていた社台ファーム生産馬。
2018年報知杯フィリーズレビュー(1回阪神6日・18頭立て・地方馬出走アリ)
1着 リバティハイツ 牝3 54㎏ 5枠10番(逆9番)北村友一騎手 8人気
2着 アンコールプリュ 牝3 54㎏ 5枠9番(逆10番)藤岡康太騎手 2人気
3着 デルニエオール 牝3 54㎏ 1枠2番(逆17番)岩田康誠騎手 5人気
地方馬が出走した2018年報知杯フィリーズレビューは、ゾロ目決着だった。
1着になったリバティハイツは、2戦目の3歳未勝利戦(中京1600m)を勝った後、3歳500万下条件戦(京都1400m)で2着になっていた社台ファーム生産馬。
リバティハイツの同枠馬で、2着になったアンコールプリュは、阪神1600mの2歳新馬戦と中京1400mの2歳500万下条件戦のつわぶき賞を連勝していたノーザンファーム生産馬。
3着に入ったデルニエオールは、阪神1400mの2歳新馬戦を勝った後、京都1600mの2歳500万下条件戦の白菊賞で4着、京都1400mの3歳500万下条件戦で1着になっていた社台コーポレーション白老ファーム生産、サンデーレーシングが馬主の馬。
2015年、2017年、2018年の報知杯フィリーズレビューは、社台ファーム生産馬が1着になっている。
また、2015年、2017年、2018年の報知杯フィリーズレビューは、前走で条件戦を勝つか、2着になっている馬が1着になっている。
2018年の報知杯フィリーズレビューは、ゾロ目決着だったので、前走で条件戦を勝っている馬が1着枠という括りをしても良いかも知れない。
報知杯フィリーズレビュー2025の出馬表
報知杯フィリーズレビュー2025には、23頭が登録。
登録馬23頭のうち、トワイライトシティ、ネーヴェフレスカ、プロクレイア、ベルビースタローン、ラブアイミーが抽選で外れ、18頭立てのフルゲートになっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | インプロペリア | 牝3 | 55.0kg | C.ルメール | 森 一誠 | (有)サンデーレーシング |
1枠 | 2番 | リリーフィールド | 牝3 | 55.0kg | 武 豊 | 小崎 憲 | 吉田 晴哉 |
2枠 | 3番 | ドゥアムール | 牝3 | 55.0kg | 松若 風馬 | 中竹 和也 | 前田 葉子 |
2枠 | 4番 | ランフォーヴァウ | 牝3 | 55.0kg | 坂井 瑠星 | 福永 祐一 | 窪田 芳郎 |
3枠 | 5番 | ボンヌソワレ | 牝3 | 55.0kg | 川田 将雅 | 宮田 敬介 | (有)社台レースホース |
3枠 | 6番 | ルージュラナキラ | 牝3 | 55.0kg | 岩田 康誠 | 加藤 征弘 | (株)東京ホースレーシング |
4枠 | 7番 | ![]() |
牝3 | 55.0kg | 斎藤 新 | 高野 友和 | 前田 幸治 |
4枠 | 8番 | アオイレーギーナ | 牝3 | 55.0kg | 幸 英明 | 宮地 貴稔 | 川上 哲司 |
5枠 | 9番 | キャッスルレイク | 牝3 | 55.0kg | 高杉 吏麒 | 松下 武士 | (株)ロードホースクラブ |
5枠 | 10番 | ウォーターエアリー | 牝3 | 55.0kg | 田口 貫太 | 高柳 大輔 | 山岡 正人 |
6枠 | 11番 | ダンツエラン | 牝3 | 55.0kg | 団野 大成 | 本田 優 | 山元 哲二 |
6枠 | 12番 | モズナナスター | 牝3 | 55.0kg | 松山 弘平 | 矢作 芳人 | (株)キャピタル・システム |
7枠 | 13番 | ショウナンザナドゥ | 牝3 | 55.0kg | 池添 謙一 | 松下 武士 | 国本 哲秀 |
7枠 | 14番 | チェルビアット | 牝3 | 55.0kg | 北村 友一 | 高野 友和 | (有)シルクレーシング |
7枠 | 15番 | チギリ | 牝3 | 55.0kg | 吉田 豊 | 鹿戸 雄一 | 北村 栄治 |
8枠 | 16番 | インブロリオ | 牝3 | 55.0kg | 岩田 望来 | 吉村 圭司 | ゴドルフィン |
8枠 | 17番 | スライビングロード | 牝3 | 55.0kg | 小沢 大仁 | 福永 祐一 | (有)下河辺牧場 |
8枠 | 18番 | ホーリーブラッサム | 牝3 | 55.0kg | 藤懸 貴志 | 斉藤 崇史 | ホシノレーシング |
2枠はロードカナロア産駒同士の枠、5枠はサートゥルナーリア産駒同士の枠となっている。
また、KBS京都賞ファンタジーステークス連対馬2頭が、6枠に集められている。
2025年チューリップ賞からの考察
今年のチューリップ賞は、土曜開催から日曜開催に変更された。
一方、今年の報知杯フィリーズレビューは、日曜開催から土曜開催に変わっている。
今年のチューリップ賞の結果を見てみる。
2025年チューリップ賞(1回阪神2日・阪神1600m・14頭立て)
1着 クリノメイ 牝3 55㎏ 2枠2番(逆13番)酒井学騎手 9人気
2着 ウォーターガーベラ 牝3 55㎏ 7枠11番(逆4番)武豊騎手 7人気
3着 ビップデイジー 牝3 55㎏ 6枠9番(逆6番)幸英明騎手 1人気
14頭立てで行われた2025年チューリップ賞を制したのは、非社台系のクリノメイ。
クリノメイは、札幌1500mの新馬戦と中山1600mの1勝クラスのサフラン賞を連勝した後、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズに14人気で出走し、1着同枠の14着に惨敗していた馬。
2着に入ったウォーターガーベラは、2戦目となる中京1600mの未勝利戦で初勝利を飾った後、KBS京都賞ファンタジーステークスで13着(2着同枠)、1勝クラスのつわぶき賞(中京1400m)で7着、日刊スポーツ賞シンザン記念(中京1600m)で3着、きさらぎ賞(京都1800m)で最下位(1着同枠)になっていた非社台系の馬。
3着になったビップデイジーは、中京1600mの新馬戦と京都1800mの1勝クラスの紫菊賞を連勝した後、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズに8人気で出走して2着になっていたノーザンファーム生産馬。
結論
土曜開催から日曜開催に変更された今年のチューリップ賞は、1勝クラスのサフラン賞を勝利し、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズで14着に大敗していた非社台系のクリノメイが勝利し、2着には、日刊スポーツ賞シンザン記念3着歴を持つ非社台系のウォーターガーベラが入っている。
そして、3着には、1勝クラスの紫菊賞を勝ち、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズで2着になっていたノーザンファーム生産馬のビップデイジーを入れている。
今年のチューリップ賞が土曜開催から日曜開催に変更されたのに対し、今年の報知杯フィリーズレビューは、日曜開催から土曜開催に変更されている。
ということは、今年のチューリップ賞と逆のタイプの馬が、今年の報知杯フィリーズレビューの連対馬として選ばれるのではないだろうか。
デイリー杯2歳ステークスを勝利しているランフォーヴァウを軸にしてみる。
相手は、リリーフィールド、 インプロペリア、モズナナスター、イリフィあたり。