報知杯フィリーズレビュー2025(第59回)の考察

今年の3歳牝馬路線は、桜花賞のステップレースに手が加えられている。

 

既に終了しているチューリップ賞は1回阪神3日から1回阪神2日に移動(土曜開催から日曜開催へ)し、報知杯フィリーズレビューは1回阪神6日から1回阪神3日にシフト(日曜開催から土曜開催へ)している。

 

今年のチューリップ賞は、9人気のクリノメイが覇者となったが、報知杯フィリーズレビューは、どんな結果になるのだろうか?

チューリップ賞からの考察

今年のチューリップ賞には、阪神ジュベナイルフィリーズで2着になったビップデイジーが出走していたが、チューリップ賞では、1人気になりながら3着に終わっている。

 

馬齢表記が変更された2001年以降で、阪神ジュベナイルフィリーズで2着になった馬が、チューリップ賞に出走し、3着になっていたケースは、2015年、2017年、2018年の3回。

 

まずは、この3年の報知杯フィリーズレビューの結果を見てみる。

 

2015年報知杯フィリーズレビュー(1回阪神6日・18頭立て)

1着 クイーンズリング 牝3 54㎏ 8枠17番(逆2番)M.デムーロ騎手 1人気

2着 ペルフィカ 牝3 54㎏ 7枠13番(逆6番)菱田裕二騎手 7人気

3着 ムーンエクスプレス 牝3 54㎏ 5枠10番(逆9番)松山弘平騎手 2人気

 

2015年報知杯フィリーズレビューで優勝したクイーンズリングは、中山1800mの2歳新馬戦と中山1600mの3歳500万下条件戦の菜の花賞を連勝していた社台ファーム生産馬。

 

2着になったペルフィカは、京都1400mの2歳新馬戦を勝った後、KBS京都賞ファンタジーステークス8着、2歳500万下条件戦の白菊賞(京都1600m)2着、3歳500万下条件戦のこぶし賞1着の成績を残していたノースヒルズ生産馬。

 

3着になったムーンエクスプレスは、3戦目の2歳未勝利戦(小倉1200m)で初勝利を挙げた後、KBS京都賞ファンタジーステークス5着(1着同枠)、2歳500万下条件戦の秋明菊賞(京都1400m)1着、阪神ジュベナイルフィリーズ4着の成績を刻んでいた馬。

 

2017年報知杯フィリーズレビュー(1回阪神6日・18頭立て)

1着 カラクレナイ 牝3 54㎏ 8枠16番(逆3番)M.デムーロ騎手 2人気

2着 レーヌミノル 牝3 54㎏ 7枠15番(逆4番)浜中俊騎手 1人気

3着 ゴールドケープ 牝3 54㎏ 7枠13番(逆6番)丸山元気騎手 6人気

 

2017年報知杯フィリーズレビューで勝利を掴んだカラクレナイは、2戦目の2歳未勝利戦(京都1400m)と3戦目の2歳500万下条件戦の万両賞(阪神1400m)を連勝していた社台ファーム生産馬。

 

2着になったレーヌミノルは、小倉1200mの2歳新馬戦と小倉2歳ステークスを連勝し、京王杯2歳ステークス(東京1400m)で2着、阪神ジュベナイルフィリーズで3着、デイリー杯クイーンカップで4着になっていた馬。

 

レーヌミノルの同枠馬で3着になったゴールドケープは、4戦目の2歳未勝利戦(新潟1600m)で初勝利を飾った後、KBS京都賞ファンタジーステークスで5着、2歳500万下条件戦の白菊賞1着、阪神ジュベナイルフィリーズ6着の実績を持っていた社台ファーム生産馬。

 

2018年報知杯フィリーズレビュー(1回阪神6日・18頭立て・地方馬出走アリ)

1着 リバティハイツ 牝3 54㎏ 5枠10番(逆9番)北村友一騎手 8人気

2着 アンコールプリュ 牝3 54㎏ 5枠9番(逆10番)藤岡康太騎手 2人気

3着 デルニエオール 牝3 54㎏ 1枠2番(逆17番)岩田康誠騎手 5人気

 

地方馬が出走した2018年報知杯フィリーズレビューは、ゾロ目決着だった。

 

1着になったリバティハイツは、2戦目の3歳未勝利戦(中京1600m)を勝った後、3歳500万下条件戦(京都1400m)で2着になっていた社台ファーム生産馬。

 

リバティハイツの同枠馬で、2着になったアンコールプリュは、阪神1600mの2歳新馬戦と中京1400mの2歳500万下条件戦のつわぶき賞を連勝していたノーザンファーム生産馬。

 

3着に入ったデルニエオールは、阪神1400mの2歳新馬戦を勝った後、京都1600mの2歳500万下条件戦の白菊賞で4着、京都1400mの3歳500万下条件戦で1着になっていた社台コーポレーション白老ファーム生産、サンデーレーシングが馬主の馬。

 

2015年、2017年、2018年の報知杯フィリーズレビューは、社台ファーム生産馬が1着になっている。

 

また、2015年、2017年、2018年の報知杯フィリーズレビューは、前走で条件戦を勝つか、2着になっている馬が1着になっている。

 

2018年の報知杯フィリーズレビューは、ゾロ目決着だったので、前走で条件戦を勝っている馬が1着枠という括りをしても良いかも知れない。

報知杯フィリーズレビュー2025の出馬表

報知杯フィリーズレビュー2025には、23頭が登録。

 

登録馬23頭のうち、トワイライトシティ、ネーヴェフレスカ、プロクレイア、ベルビースタローン、ラブアイミーが抽選で外れ、18頭立てのフルゲートになっている。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 インプロペリア 牝3 55.0kg C.ルメール 森 一誠 (有)サンデーレーシング
1枠 2番 リリーフィールド 牝3 55.0kg 武 豊 小崎 憲 吉田 晴哉
2枠 3番 ドゥアムール 牝3 55.0kg 松若 風馬 中竹 和也 前田 葉子
2枠 4番 ランフォーヴァウ 牝3 55.0kg 坂井 瑠星 福永 祐一 窪田 芳郎
3枠 5番 ボンヌソワレ 牝3 55.0kg 川田 将雅 宮田 敬介 (有)社台レースホース
3枠 6番 ルージュラナキラ 牝3 55.0kg 岩田 康誠 加藤 征弘 (株)東京ホースレーシング
4枠 7番 イリフィ 牝3 55.0kg 斎藤 新 高野 友和 前田 幸治
4枠 8番 アオイレーギーナ 牝3 55.0kg 幸 英明 宮地 貴稔 川上 哲司
5枠 9番 キャッスルレイク 牝3 55.0kg 高杉 吏麒 松下 武士 (株)ロードホースクラブ
5枠 10番 ウォーターエアリー 牝3 55.0kg 田口 貫太 高柳 大輔 山岡 正人
6枠 11番 ダンツエラン 牝3 55.0kg 団野 大成 本田 優 山元 哲二
6枠 12番 モズナナスター 牝3 55.0kg 松山 弘平 矢作 芳人 (株)キャピタル・システム
7枠 13番 ショウナンザナドゥ 牝3 55.0kg 池添 謙一 松下 武士 国本 哲秀
7枠 14番 チェルビアット 牝3 55.0kg 北村 友一 高野 友和 (有)シルクレーシング
7枠 15番 チギリ 牝3 55.0kg 吉田 豊 鹿戸 雄一 北村 栄治
8枠 16番 インブロリオ 牝3 55.0kg 岩田 望来 吉村 圭司 ゴドルフィン
8枠 17番 スライビングロード 牝3 55.0kg 小沢 大仁 福永 祐一 (有)下河辺牧場
8枠 18番 ホーリーブラッサム 牝3 55.0kg 藤懸 貴志 斉藤 崇史 ホシノレーシング

2枠はロードカナロア産駒同士の枠、5枠はサートゥルナーリア産駒同士の枠となっている。

 

また、KBS京都賞ファンタジーステークス連対馬2頭が、6枠に集められている。

2025年チューリップ賞からの考察

今年のチューリップ賞は、土曜開催から日曜開催に変更された。

 

一方、今年の報知杯フィリーズレビューは、日曜開催から土曜開催に変わっている。

 

今年のチューリップ賞の結果を見てみる。

 

2025年チューリップ賞(1回阪神2日・阪神1600m・14頭立て)

1着 クリノメイ 牝3 55㎏ 2枠2番(逆13番)酒井学騎手 9人気

2着 ウォーターガーベラ 牝3 55㎏ 7枠11番(逆4番)武豊騎手 7人気

3着 ビップデイジー 牝3 55㎏ 6枠9番(逆6番)幸英明騎手 1人気

 

14頭立てで行われた2025年チューリップ賞を制したのは、非社台系のクリノメイ。

 

クリノメイは、札幌1500mの新馬戦と中山1600mの1勝クラスのサフラン賞を連勝した後、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズに14人気で出走し、1着同枠の14着に惨敗していた馬。

 

2着に入ったウォーターガーベラは、2戦目となる中京1600mの未勝利戦で初勝利を飾った後、KBS京都賞ファンタジーステークスで13着(2着同枠)、1勝クラスのつわぶき賞(中京1400m)で7着、日刊スポーツ賞シンザン記念(中京1600m)で3着、きさらぎ賞(京都1800m)で最下位(1着同枠)になっていた非社台系の馬。

 

3着になったビップデイジーは、中京1600mの新馬戦と京都1800mの1勝クラスの紫菊賞を連勝した後、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズに8人気で出走して2着になっていたノーザンファーム生産馬。

結論

土曜開催から日曜開催に変更された今年のチューリップ賞は、1勝クラスのサフラン賞を勝利し、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズで14着に大敗していた非社台系のクリノメイが勝利し、2着には、日刊スポーツ賞シンザン記念3着歴を持つ非社台系のウォーターガーベラが入っている。

 

そして、3着には、1勝クラスの紫菊賞を勝ち、京都代替開催の阪神ジュベナイルフィリーズで2着になっていたノーザンファーム生産馬のビップデイジーを入れている。

 

今年のチューリップ賞が土曜開催から日曜開催に変更されたのに対し、今年の報知杯フィリーズレビューは、日曜開催から土曜開催に変更されている。

 

ということは、今年のチューリップ賞と逆のタイプの馬が、今年の報知杯フィリーズレビューの連対馬として選ばれるのではないだろうか。

 

デイリー杯2歳ステークスを勝利しているランフォーヴァウを軸にしてみる。

 

相手は、リリーフィールド、 インプロペリア、モズナナスター、イリフィあたり。