5月5日開催のNHKマイルカップからの考察
今年のNHKマイルカップは、5月5日の祝日に行われる。
5月5日の祝日に行われたNHKマイルカップは、2013年と2019年。
2013年NHKマイルカップ(18頭立て)
1着 マイネルホウオウ 牡3 57㎏ 4枠8番(逆11番)柴田大知騎手 10人気
前走 ニュージーランドトロフィー(中山1600m・指定・馬齢)4人気7着(2着対角)
前々走 フジテレビ賞スプリングステークス(中山1800m・指定・馬齢)11人気3着
1着同枠 ゴットフリート 牡3 57㎏ 戸崎圭太騎手 5人気
前走 ニュージーランドトロフィー(中山1600m・指定・馬齢)1人気9着
前々走 共同通信杯(東京1800m・特指・別定)2人気2着(ゾロ目)
2着 インパルスヒーロー 牡3 57㎏ 8枠17番(逆2番)田中勝春騎手 6人気
前走 中日スポーツ賞ファルコンステークス(中京1400m・指定・別定)2人気1着
前々走 3歳500万下条件戦・平場(東京1400m)1人気1着
2着同枠 サトノネプチューン 牡3 57㎏ 岩田康誠騎手 16人気
前走 皐月賞(中山2000m)13人気14着
前々走 報知杯弥生賞(中山2000m・指定・馬齢)5人気11着
2着同枠 モグモグパクパク 牡3 57㎏ 北村宏司騎手 14人気
前走 ニュージーランドトロフィー(中山1600m・指定・馬齢)8人気6着
前々走 中日スポーツ賞ファルコンステークス(中京1400m・指定・別定)4人気4着
3着 フラムドグロワール 牡3 57㎏ 6枠12番(逆7番)横山典弘騎手 8人気
前走 京成杯(中山2000m・特指・別定)1人気10着
前々走 朝日杯フューチュリティステークス(中山1600m)5人気4着
2013年NHKマイルカップを制したマイネルホウオウは、年明けのジュニアカップ(中山1600m)で3勝目を挙げた後、フジテレビ賞スプリングステークスに出走して3着に入り、皐月賞の優先出走権を得たにもかかわらず、皐月賞に向かわずに、次戦でニュージーランドトロフィーに出走し、7着に敗れていた3勝馬。
マイネルホウオウの同枠のゴットフリートは、朝日杯フューチュリティステークスで3着になった後、共同通信杯でゾロ目の2着、1人気に支持されたニュージーランドトロフィーで9着に敗れていた馬。
2着に入ったインパルスヒーローは、東京1400mの3歳500万下条件戦を勝った後、NHKマイルカップの指定レースである中日スポーツ賞ファルコンステークスを勝ってきた3勝馬。
インパルスヒーローの同枠のサトノネプチューンは、中山2000mのオープンレースのホープフルステークスで2勝目を挙げた後、報知杯弥生賞と皐月賞で二桁着順になっていた馬。
インパルスヒーローの同枠のモグモグパクパクは、中山1200mの2歳オープンレースのクリスマスローズステークスを勝ってから、連対していなかった馬。
3着に入ったフラムドグロワールは、朝日杯フューチュリティステークスで4着になった後、京成杯に出走して1人気10着に敗れていた馬。
2019年NHKマイルカップ(18頭立て)
1着 アドマイヤマーズ 牡3 57㎏ 8枠17番(逆2番)M.デムーロ騎手 2人気
前走 皐月賞(中山2000m)2人気4着
前々走 共同通信杯(東京1800m・特指・別定)1人気2着
2着兼1着同枠 ケイデンスコール 牡3 57㎏ 石橋脩騎手 14人気
前走 毎日杯(阪神1800m・特指・別定)7人気4着
前々走 朝日杯フューチュリティステークス(阪神1600m)4人気13着
1着同枠兼2着同枠 トオヤリトセイト 牡3 57㎏ 福永祐一騎手 16人気
前走 アーリントンカップ(阪神1600m・指定・馬齢)11人気3着
前々走 3歳500万下条件戦・平場(東京1400m)1人気1着
3着 カテドラル 牡3 57㎏ 5枠10番(逆9番)アヴドゥラ騎手 7人気
前走 アーリントンカップ(阪神1600m・指定・馬齢)7人気2着(ゾロ目)
前々走 京成杯(中山00m・特指・別定)5人気11着(2着同枠)
2019年NHKマイルカップで勝利したのは、デイリー杯2歳ステークス1着、朝日杯フューチュリティステークス1着の後、共同通信杯2着、皐月賞4着になっていた4勝馬のアドマイヤマーズ。
アドマイヤマーズの同枠馬で2着になったケイデンスコールは、新潟1600mの2歳未勝利戦と新潟2歳ステークスを連勝した後、朝日杯フューチュリティステークスで13着、毎日杯で4着になっていた2勝馬。
アドマイヤマーズとケイデンスコールの同枠馬のトオヤリトセイトは、アーリントンカップで3着に入り、NHKマイルカップの優先出走権を獲得していた馬。
3着になったカテドラルは、指定戦のアーリントンカップで、ゾロ目の2着になっていた馬。
2013年のNHKマイルカップの1着枠は、ニュージーランドトロフィーで4着以下に敗れ、NHKマイルカップの優先出走権を獲得できなかった馬同士の枠であり、ゾロ目となった2019年のNHKマイルカップの1着馬と2着馬は、NHKマイルカップのステップレースに出走していなかった馬である。
この結果から考えると、今年のNHKマイルカップ1着馬は、ニュージーランドトロフィーやアーリントンカップで優先出走権を獲得した馬ではないかも知れない。
NHKマイルカップ2024の出馬表
NHKマイルカップ2024には、27頭が登録。
27頭の登録馬のうち、エコロブルームとダノンエアズロックが回避、エポックヴィーナス、オメガウインク、オーサムストローク、スパークリシャール、デビッドテソーロ、ファビュラススター、ポッドテオの7頭が除外され、18頭立てとなっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | ダノンマッキンリー | 牡3 | 57.0kg | 北村 友一 | 藤原 英昭 | (株)ダノックス |
1枠 | 2番 | ノーブルロジャー | 牡3 | 57.0kg | 松山 弘平 | 吉岡 辰弥 | (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング |
2枠 | 3番 | ディスペランツァ | 牡3 | 57.0kg | 鮫島 克駿 | 吉岡 辰弥 | (有)ターフ・スポート |
2枠 | 4番 | イフェイオン | 牝3 | 55.0kg | 西村 淳也 | 杉山 佳明 | (有)社台レースホース |
3枠 | 5番 | ボンドガール | 牝3 | 55.0kg | 武 豊 | 手塚 貴久 | 藤田 晋 |
3枠 | 6番 | ロジリオン | 牡3 | 57.0kg | 戸崎 圭太 | 古賀 慎明 | 久米田 正明 |
4枠 | 7番 | チャンネルトンネル | 牡3 | 57.0kg | 岩田 望来 | 福永 祐一 | 窪田 芳郎 |
4枠 | 8番 | エンヤラヴフェイス | 牡3 | 57.0kg | 菱田 裕二 | 森田 直行 | STレーシング |
5枠 | 9番 | キャプテンシー | 牡3 | 57.0kg | M.デムーロ | 松永 幹夫 | (有)サンデーレーシング |
5枠 | 10番 | ウォーターリヒト | 牡3 | 57.0kg | 菅原 明良 | 河内 洋 | 山岡 正人 |
6枠 | 11番 | アレンジャー | 牡3 | 57.0kg | 横山 和生 | 昆 貢 | 安原 浩司 |
6枠 | 12番 | ゴンバデカーブース | 牡3 | 57.0kg | J.モレイラ | 堀 宣行 | (株)G1レーシング |
7枠 | 13番 | シュトラウス | 牡3 | 57.0kg | 北村 宏司 | 武井 亮 | (有)キャロットファーム |
7枠 | 14番 | アスコリピチェーノ | 牝3 | 55.0kg | C.ルメール | 黒岩 陽一 | (有)サンデーレーシング |
7枠 | 15番 | マスクオールウィン | 牝3 | 55.0kg | 岩田 康誠 | 牧 光二 | 宮レーシング |
8枠 | 16番 | ジャンタルマンタル | 牡3 | 57.0kg | 川田 将雅 | 高野 友和 | (有)社台レースホース |
8枠 | 17番 | ユキノロイヤル | 牡3 | 57.0kg | 石橋 脩 | 小野 次郎 | 井上 基之 |
8枠 | 18番 | アルセナール | 牝3 | 55.0kg | 横山 武史 | 木村 哲也 | (有)キャロットファーム |
ダイワメジャー産駒の牝馬のボンドガールとアスコリピチェーノが対角配置になっている。
桜花賞と皐月賞からの考察
今年から、3歳G1の桜花賞、皐月賞、NHKマイルカップ、オークス、日本ダービーは馬齢戦となっている。
牝馬は2歳と3歳の馬齢重量が変わらず、55㎏斤量となっており、牡馬と騙馬は、2歳9月まで55㎏斤量、2歳10月~12月は56㎏斤量、3歳からは57㎏斤量となる。
では、既に終了した桜花賞と皐月賞の結果を見てみる。
今年の桜花賞(阪神1600m)を制したのは、阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神1600m)で2着になった後、桜花賞のステップレースに出走せず、桜花賞に直行してきたステレンボッシュ。
ステレンボッシュの同枠馬で3着になったライトバックは、リステッド競走の別定戦であるエルフィンステークス1着馬。
今年の桜花賞で2着になったアスコリピチェーノは、阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神1600m)の1着馬で、ステレンボッシュと同様に、桜花賞のステップレースに出走せず、桜花賞に直行してきた馬だった。
アスコリピチェーノの同枠に配置されていたセキトバイーストは、リステッド競走の別定戦である紅梅ステークスの2着馬で、チューリップ賞でも2着になっていた。
牝馬限定重賞は、2歳戦でも3歳戦でも55㎏斤量で統一されており、桜花賞の前に牝馬が55㎏斤量で出走できる牝馬限定の最高グレードレースが、阪神ジュベナイルフィリーズであり、阪神ジュベナイルフィリーズ2着馬が桜花賞で1着、阪神ジュベナイルフィリーズ1着馬が桜花賞で2着という結果である。
一方、今年の皐月賞(中山2000m)で優勝したのは、共同通信杯1着馬のジャスティンミラノだった。
ジャスティンミラノは、東京2000mの2歳新馬戦を56㎏斤量で勝った後、東京1800mの共同通信杯を57㎏斤量で勝っていた馬。
ジャスティンミラノの同枠馬のシンエンペラーは、2歳G1のホープフルステークス(中山2000m)を56㎏斤量で2着になった後、報知杯弥生賞ディープインパクト記念(中山2000m)に57㎏斤量で出走して2着になっていた馬。
ジャスティンミラノの同枠馬のサンライズアースは、ホープフルステークスを出走取消した後、リステッド競走の別定戦であるすみれステークス(阪神2200m)で1着になっていた馬である。
今年の皐月賞で2着になったのは、報知杯弥生賞ディープインパクト記念1着馬のコスモキュランダ。
コスモキュランダの同枠馬のホウオウプロサンゲは、リステッド競走の馬齢戦である若葉ステークス(阪神2000m)の2着馬。
今年の皐月賞で3着に入ったのは、朝日杯フューチュリティステークス(阪神1600m)に56㎏斤量で出走し1着になった後、共同通信杯(東京1800m)に57㎏斤量で出走し2着になっていたジャンタルマンタル。
なお、2歳G1のホープフルステークス(中山2000m)を55㎏斤量で出走し、優勝していた牝馬のレガレイラは、今年の皐月賞に55㎏斤量で出走して、1人気6着の成績だった。
牝馬は55㎏斤量、牡馬と騙馬は57㎏斤量に設定されている馬齢戦の皐月賞は、皐月賞の前に牡馬と騙馬が57㎏斤量で出走できる最高グレードレースの報知杯弥生賞ディープインパクト記念(フジテレビ賞スプリングステークス1着馬のシックスペンスは出走していない)で2着になった馬の同枠馬が1着、報知杯弥生賞ディープインパクト記念1着馬が2着という結果。
今年の桜花賞と皐月賞の結果から、牝馬は55㎏斤量、牡馬と騙馬は57㎏斤量に設定されている馬齢戦のNHKマイルカップを考えると、NHKマイルカップの前に牡馬と騙馬が57㎏斤量で出走できる最高グレードレースは皐月賞になる。
ただし、皐月賞は2000mで行われるレースであり、1600mで行われるNHKマイルカップと関連付けて良いのだろうか。
そして、今年のNHKマイルカップには、ニュージーランドトロフィー1着馬のエコロブルームが不在である。
結論
皐月賞が2000mで行われるレースであり、ニュージーランドトロフィー1着馬不在という出走構成から考えて、アーリントンカップ2着馬のアレンジャーが入った6枠を軸にする。
ゴンバデカーブース(アレンジャー)から、ディスペランツァ、ボンドガール、ロジリオン、
ジャンタルマンタル、ダノンマッキンリーあたりに流してみる。