東京優駿2025(第92回)の考察

今年の日本ダービーが、いよいよ始まる。

 

多くのホースマンたちが目標にするレース。

 

それが、日本ダービーである。

 

日本の最高峰のレースとなると、多くの情報があふれる。

 

いわゆる、情報過多というヤツだ。

 

どの情報が重要で、どの情報がいらないかを、僕たちは選択していかなければいけない。

 

でも、極論、競馬を楽しめればいいのではないだろうか?

 

そんなことを思いながら、スタートします。

6月1日開催からの考察

今年の東京優駿の特徴の1つが、6月1日に行われることである。

 

グレード制が導入された1984年以降で、6月1日に行われた東京優駿は、4回しかない。

 

1997年東京優駿(6月1日開催・3回東京6日・18頭立て・除外戦)

1着 サニーブライアン 牡4 57㎏ 8枠18番(逆1番)大西直宏騎手 6人気

2着 シルクジャスティス 牡4 57㎏ 3枠5番(逆14番)藤田伸二騎手 3人気

 

18頭立てで行われた1997年東京優駿を制したのは、 皐月賞を11人気で勝っていた逃げ馬のサニーブライアン。

 

2着は、毎日放送賞京都4歳特別(G3・5月4日開催・京都2000m)を勝ってきた3人気のシルクジャスティス。

 

2003年東京優駿(6月1日開催・2回東京4日・18頭立て)

1着 ネオユニヴァース 牡3 57㎏ 7枠13番(逆6番)M.デムーロ騎手 1人気

2着  ゼンノロブロイ 牡3 57㎏ 2枠3番(逆16番)横山典弘騎手 3人気

 

18頭立てで行われた2003年東京優駿を勝利したのは、 皐月賞を1人気で勝っていたネオユニヴァース。

 

2着は、テレビ東京杯青葉賞(G2・5月3日開催・東京2400m)を勝ってきたゼンノロブロイ。

 

2003年東京優駿(6月1日開催・3回東京4日・18頭立て)

1着  ディープスカイ 牡3 57㎏ 1枠1番(逆18番)四位洋文騎手 1人気

2着 スマイルジャック 牡3 57㎏ 4枠7番(逆12番)小牧太騎手 12人気

 

皐月賞馬のキャプテントゥーレが不在だった2003年東京優駿で優勝したのは、NHKマイルカップを勝ってきたディープスカイ。

 

2着は、フジテレビ賞スプリングステークス1着、 皐月賞9着のスマイルジャック。(スマイルジャックの同枠は5月3日開催のテレビ東京杯青葉賞を勝ってきたアドマイヤコマンド)

 

2014年東京優駿(6月1日開催・2回東京12日・18頭立て・出走取消戦)

1着 ワンアンドオンリー 牡3 57㎏ 1枠2番(逆17番)横山典弘騎手 3人気

2着 イスラボニータ 牡3 57㎏ 7枠13番(逆6番)蛯名正義騎手 1人気

 

出走取消が発生した2014年東京優駿の覇者となったのは、報知杯弥生賞2着、皐月賞4着の成績を残していたワンアンドオンリー。(ワンアンドオンリーの同枠馬は5月10日開催の京都新聞杯で2着になっていた年明け初勝利馬のサウンズオブアース)

 

2着は、皐月賞馬のイスラボニータ。

 

6月1日に行われた東京優駿は、G1馬が連対している。

 

出走取消が発生した2014年以外は、1着馬がG1馬となっている。

 

また、連対した馬自身あるいは同枠馬が、皐月賞後に賞金を加算している馬であることは、気になる。

東京優駿2025の出馬表

東京優駿2025の登録馬は20頭。

 

登録馬20頭のうち、ジュンアサヒソラが除外、マイユニバースが抽選で外れ、18頭立て(フルゲート)となっている。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 リラエンブレム 牡3 57.0kg 浜中 俊 武 幸四郎 (株)Gリビエール・レーシング
1枠 2番 ショウヘイ 牡3 57.0kg C.ルメール 友道 康夫 石川 達絵
2枠 3番 エリキング 牡3 57.0kg 川田 将雅 中内田 充正 藤田 晋
2枠 4番 ドラゴンブースト 牡3 57.0kg 丹内 祐次 藤野 健太 水谷 美穂
3枠 5番 レディネス 牡3 57.0kg 横山 典弘 昆 貢 安原 浩司
3枠 6番 ファンダム 牡3 57.0kg 北村 宏司 辻 哲英 (有)キャロットファーム
4枠 7番 ミュージアムマイル 牡3 57.0kg D.レーン 高柳 大輔 (有)サンデーレーシング
4枠 8番 エムズ 牡3 57.0kg 戸崎 圭太 池江 泰寿 エムズレーシング
5枠 9番 ジョバンニ 牡3 57.0kg 松山 弘平 杉山 晴紀 KRジャパン
5枠 10番 トッピボーン 牡3 57.0kg 岩田 望来 笹田 和秀 松島 一晃
6枠 11番 ニシノエージェント 牡3 57.0kg 津村 明秀 千葉 直人 西山 茂行
6枠 12番 カラマティアノス 牡3 57.0kg 池添 謙一 奥村 武 (有)サンデーレーシング
7枠 13番 クロワデュノール 牡3 57.0kg 北村 友一 斉藤 崇史 (有)サンデーレーシング
7枠 14番 ホウオウアートマン 牡3 57.0kg 田辺 裕信 矢作 芳人 小笹 芳央
7枠 15番 ファウストラーゼン 牡3 57.0kg M.デムーロ 西村 真幸 宮崎 俊也
8枠 16番 ファイアンクランツ 牡3 57.0kg 佐々木 大輔 堀 宣行 (有)サンデーレーシング
8枠 17番 マスカレードボール 牡3 57.0kg 坂井 瑠星 手塚 貴久 (有)社台レースホース
8枠 18番 サトノシャイニング 牡3 57.0kg 武 豊 杉山 晴紀 里見 治

サンデーレーシングが馬主のミュージアムマイルとカラマティアノスが、対角配置となっている。

2015年東京優駿からの考察

今年の東京優駿に出走すファイアンクランツは、東京2400mの3歳1勝クラスのゆりかもめ賞で2着、東京優駿の指定レースであるテレビ東京杯青葉賞(東京2400m)で2着になっている馬。

 

ゆりかもめ賞で2着になり、テレビ東京杯青葉賞で2着に入り、東京優駿に出走してきた馬に、2015年のタンタアレグリアがいる。

 

また、2015年の皐月賞はサンデーレーシングが馬主のドゥラメンテとリアルスティールの決着だったが、今年の皐月賞もサンデーレーシングが馬主のミュージアムマイルとクロワデュノールの決着となっていることからも、2015年東京優駿は気になる。

 

では、2015年に東京優駿の結果を見てみる。

 

2015年東京優駿(18頭立て)

1着 ドゥラメンテ 牡3 57㎏ 7枠14番(逆5番)M.デムーロ騎手 1人気

2着 サトノラーゼン 牡3 57㎏ 1枠1番(逆18番)岩田康誠騎手 5人気

3着 サトノクラウン 牡3 57㎏ 6枠11番(逆8番)ルメール騎手 3人気

 

2015年東京優駿を勝ったのは、皐月賞馬のドゥラメンテ。

 

ドゥラメンテは、東京1800mの新馬戦2着の後、東京1800mの2歳未勝利戦と東京1800mの3歳500万下条件戦のセントポーリア賞を連勝し、東京1800mの東京1800mで2着、中山2000mの皐月賞で1着になっていたサンデーレーシングが馬主の美浦の馬。

 

ドゥラメンテの同枠馬は、サンデーレーシングが馬主の皐月賞2着馬のリアルスティール(2人気)とNHKマイルカップ3着歴を持つ9人気のミュゼスルタン。

 

2着になったサトノラーゼンは、京都新聞杯を勝ってきた栗東の馬。(皐月賞には出走していない)

 

サトノラーゼンの同枠のタンタアレグリアは、東京2400mの3歳1勝クラスのゆりかもめ賞で2着、東京優駿の指定レースであるテレビ東京杯青葉賞(東京2400m)で2着になっている7人気の馬。

 

3着になったサトノクラウンは、東京スポーツ杯2歳ステークス1着、報知杯弥生賞1着、皐月賞1人気6着の成績だった馬。

 

染め分け帽戦として行われていた2015年東京優駿と染め分け帽戦ではない今年の東京優駿を、同じ視点で考えるのは無理があるが、参考にはなるだろう。

 

2015年東京優駿から考えると、皐月賞を勝利しているミュージアムマイル、皐月賞2着馬のクロワデュノール、京都新聞杯優勝馬のショウヘイ、テレビ東京杯青葉賞2着馬のファイアンクランツあたりは気になる。

1着賞金からの考察

今年の東京優駿の1着賞金は、昨年と同じ3億円である。

 

ただし、昨年と異なるのが、大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)と同額であるということ。

 

既に終了した今年の大阪杯と天皇賞(春)の結果を見てみる。

 

2025年大阪杯(15頭立て)

1着 ベラジオオペラ 牡5 58㎏ 3枠5番(逆11番)横山和生騎手 2人気

1着同枠 ソールオリエンス 牡5 58㎏ 松山弘平騎手 11人気

2着 ロードデルレイ 牡5 58㎏ 7枠13番(逆3番)西村淳也騎手 4人気

2着同枠 ステレンボッシュ 牝4 56㎏ モレイラ騎手 3人気

 

2025年天皇賞(春)(15頭立て)

1着 ヘデントール 牡4 58㎏ 4枠6番(逆10番)レーン騎手 1人気

1着同枠 プラダリア 牡6 58㎏ 松山弘平騎手 10人気

2着 ビザンチンドリーム 牡4 58㎏ 8枠14番(逆2番)シュタルケ騎手 6人気

2着同枠 ハヤテノフクノスケ 牡4 58㎏ 岩田望来騎手 7人気

 

今年の大阪杯と天皇賞(春)の共通点は、1着同枠に、松山弘平騎手の騎乗馬がいること。

 

また、2着馬あるいは2着馬の同枠馬が、エピファネイア産駒であることである。

結論

土曜日に行われた京都メインの葵ステークスは、15人気のアブキールベイが1着。

 

アブキールベイは、ファインニードル産駒のゴドルフィンの馬で、岩田望来騎手が騎乗していた。

 

岩田望来騎手は、今年の東京優駿で5枠10番に配置されたトッピボーンに騎乗し、ジョバンニの同枠に配置されている。

 

そこで、ジョバンニ(トッピボーン)を軸とする。

 

相手は、ミュージアムマイル、エムズ、エリキング、マスカレードボール、レディネスあたり。

回顧

今年の東京優駿で確かめたかったこと。

 

クロワデュノールいや北村友一騎手が騎乗した馬が、6月1日開催の東京優駿で勝てるかどうか。

 

結果は、北村友一騎手が騎乗したクロワデュノールが、6月1日開催の東京優駿で1着…

 

北村友一騎手が上手いとか下手とか、そういう意味じゃない。

 

北村友一騎手が積み重ねてきた実績は、通常の5月開催の東京優駿では、2着にはなれても、1着にはなれないはず。

 

でも、6月1日開催の東京優駿だったら、1着になるのは可能かも知れないと思った。

 

1997年東京優駿で、大西直宏騎手が騎乗したサニーブライアンが勝ったように。

 

謎は解けた!

 

でも、次の6月開催の東京優駿は、いつ来るのだろう。