
今年の日本ダービーが、いよいよ始まる。
多くのホースマンたちが目標にするレース。
それが、日本ダービーである。
日本の最高峰のレースとなると、多くの情報があふれる。
いわゆる、情報過多というヤツだ。
どの情報が重要で、どの情報がいらないかを、僕たちは選択していかなければいけない。
でも、極論、競馬を楽しめればいいのではないだろうか?
そんなことを思いながら、スタートします。
6月1日開催からの考察
今年の東京優駿の特徴の1つが、6月1日に行われることである。
グレード制が導入された1984年以降で、6月1日に行われた東京優駿は、4回しかない。
1997年東京優駿(6月1日開催・3回東京6日・18頭立て・除外戦)
1着 サニーブライアン 牡4 57㎏ 8枠18番(逆1番)大西直宏騎手 6人気
2着 シルクジャスティス 牡4 57㎏ 3枠5番(逆14番)藤田伸二騎手 3人気
18頭立てで行われた1997年東京優駿を制したのは、 皐月賞を11人気で勝っていた逃げ馬のサニーブライアン。
2着は、毎日放送賞京都4歳特別(G3・5月4日開催・京都2000m)を勝ってきた3人気のシルクジャスティス。
2003年東京優駿(6月1日開催・2回東京4日・18頭立て)
1着 ネオユニヴァース 牡3 57㎏ 7枠13番(逆6番)M.デムーロ騎手 1人気
2着 ゼンノロブロイ 牡3 57㎏ 2枠3番(逆16番)横山典弘騎手 3人気
18頭立てで行われた2003年東京優駿を勝利したのは、 皐月賞を1人気で勝っていたネオユニヴァース。
2着は、テレビ東京杯青葉賞(G2・5月3日開催・東京2400m)を勝ってきたゼンノロブロイ。
2003年東京優駿(6月1日開催・3回東京4日・18頭立て)
1着 ディープスカイ 牡3 57㎏ 1枠1番(逆18番)四位洋文騎手 1人気
2着 スマイルジャック 牡3 57㎏ 4枠7番(逆12番)小牧太騎手 12人気
皐月賞馬のキャプテントゥーレが不在だった2003年東京優駿で優勝したのは、NHKマイルカップを勝ってきたディープスカイ。
2着は、フジテレビ賞スプリングステークス1着、 皐月賞9着のスマイルジャック。(スマイルジャックの同枠は5月3日開催のテレビ東京杯青葉賞を勝ってきたアドマイヤコマンド)
2014年東京優駿(6月1日開催・2回東京12日・18頭立て・出走取消戦)
1着 ワンアンドオンリー 牡3 57㎏ 1枠2番(逆17番)横山典弘騎手 3人気
2着 イスラボニータ 牡3 57㎏ 7枠13番(逆6番)蛯名正義騎手 1人気
出走取消が発生した2014年東京優駿の覇者となったのは、報知杯弥生賞2着、皐月賞4着の成績を残していたワンアンドオンリー。(ワンアンドオンリーの同枠馬は5月10日開催の京都新聞杯で2着になっていた年明け初勝利馬のサウンズオブアース)
2着は、皐月賞馬のイスラボニータ。
6月1日に行われた東京優駿は、G1馬が連対している。
出走取消が発生した2014年以外は、1着馬がG1馬となっている。
また、連対した馬自身あるいは同枠馬が、皐月賞後に賞金を加算している馬であることは、気になる。
東京優駿2025の出馬表
東京優駿2025の登録馬は20頭。
登録馬20頭のうち、ジュンアサヒソラが除外、マイユニバースが抽選で外れ、18頭立て(フルゲート)となっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | リラエンブレム | 牡3 | 57.0kg | 浜中 俊 | 武 幸四郎 | (株)Gリビエール・レーシング |
1枠 | 2番 | ショウヘイ | 牡3 | 57.0kg | C.ルメール | 友道 康夫 | 石川 達絵 |
2枠 | 3番 | エリキング | 牡3 | 57.0kg | 川田 将雅 | 中内田 充正 | 藤田 晋 |
2枠 | 4番 | ドラゴンブースト | 牡3 | 57.0kg | 丹内 祐次 | 藤野 健太 | 水谷 美穂 |
3枠 | 5番 | レディネス | 牡3 | 57.0kg | 横山 典弘 | 昆 貢 | 安原 浩司 |
3枠 | 6番 | ファンダム | 牡3 | 57.0kg | 北村 宏司 | 辻 哲英 | (有)キャロットファーム |
4枠 | 7番 | ミュージアムマイル | 牡3 | 57.0kg | D.レーン | 高柳 大輔 | (有)サンデーレーシング |
4枠 | 8番 | エムズ | 牡3 | 57.0kg | 戸崎 圭太 | 池江 泰寿 | エムズレーシング |
5枠 | 9番 | ジョバンニ | 牡3 | 57.0kg | 松山 弘平 | 杉山 晴紀 | KRジャパン |
5枠 | 10番 | トッピボーン | 牡3 | 57.0kg | 岩田 望来 | 笹田 和秀 | 松島 一晃 |
6枠 | 11番 | ニシノエージェント | 牡3 | 57.0kg | 津村 明秀 | 千葉 直人 | 西山 茂行 |
6枠 | 12番 | カラマティアノス | 牡3 | 57.0kg | 池添 謙一 | 奥村 武 | (有)サンデーレーシング |
7枠 | 13番 | クロワデュノール | 牡3 | 57.0kg | 北村 友一 | 斉藤 崇史 | (有)サンデーレーシング |
7枠 | 14番 | ホウオウアートマン | 牡3 | 57.0kg | 田辺 裕信 | 矢作 芳人 | 小笹 芳央 |
7枠 | 15番 | ファウストラーゼン | 牡3 | 57.0kg | M.デムーロ | 西村 真幸 | 宮崎 俊也 |
8枠 | 16番 | ファイアンクランツ | 牡3 | 57.0kg | 佐々木 大輔 | 堀 宣行 | (有)サンデーレーシング |
8枠 | 17番 | マスカレードボール | 牡3 | 57.0kg | 坂井 瑠星 | 手塚 貴久 | (有)社台レースホース |
8枠 | 18番 | サトノシャイニング | 牡3 | 57.0kg | 武 豊 | 杉山 晴紀 | 里見 治 |
サンデーレーシングが馬主のミュージアムマイルとカラマティアノスが、対角配置となっている。
2015年東京優駿からの考察
今年の東京優駿に出走すファイアンクランツは、東京2400mの3歳1勝クラスのゆりかもめ賞で2着、東京優駿の指定レースであるテレビ東京杯青葉賞(東京2400m)で2着になっている馬。
ゆりかもめ賞で2着になり、テレビ東京杯青葉賞で2着に入り、東京優駿に出走してきた馬に、2015年のタンタアレグリアがいる。
また、2015年の皐月賞はサンデーレーシングが馬主のドゥラメンテとリアルスティールの決着だったが、今年の皐月賞もサンデーレーシングが馬主のミュージアムマイルとクロワデュノールの決着となっていることからも、2015年東京優駿は気になる。
では、2015年に東京優駿の結果を見てみる。
2015年東京優駿(18頭立て)
1着 ドゥラメンテ 牡3 57㎏ 7枠14番(逆5番)M.デムーロ騎手 1人気
2着 サトノラーゼン 牡3 57㎏ 1枠1番(逆18番)岩田康誠騎手 5人気
3着 サトノクラウン 牡3 57㎏ 6枠11番(逆8番)ルメール騎手 3人気
2015年東京優駿を勝ったのは、皐月賞馬のドゥラメンテ。
ドゥラメンテは、東京1800mの新馬戦2着の後、東京1800mの2歳未勝利戦と東京1800mの3歳500万下条件戦のセントポーリア賞を連勝し、東京1800mの東京1800mで2着、中山2000mの皐月賞で1着になっていたサンデーレーシングが馬主の美浦の馬。
ドゥラメンテの同枠馬は、サンデーレーシングが馬主の皐月賞2着馬のリアルスティール(2人気)とNHKマイルカップ3着歴を持つ9人気のミュゼスルタン。
2着になったサトノラーゼンは、京都新聞杯を勝ってきた栗東の馬。(皐月賞には出走していない)
サトノラーゼンの同枠のタンタアレグリアは、東京2400mの3歳1勝クラスのゆりかもめ賞で2着、東京優駿の指定レースであるテレビ東京杯青葉賞(東京2400m)で2着になっている7人気の馬。
3着になったサトノクラウンは、東京スポーツ杯2歳ステークス1着、報知杯弥生賞1着、皐月賞1人気6着の成績だった馬。
染め分け帽戦として行われていた2015年東京優駿と染め分け帽戦ではない今年の東京優駿を、同じ視点で考えるのは無理があるが、参考にはなるだろう。
2015年東京優駿から考えると、皐月賞を勝利しているミュージアムマイル、皐月賞2着馬のクロワデュノール、京都新聞杯優勝馬のショウヘイ、テレビ東京杯青葉賞2着馬のファイアンクランツあたりは気になる。
1着賞金からの考察
今年の東京優駿の1着賞金は、昨年と同じ3億円である。
ただし、昨年と異なるのが、大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)と同額であるということ。
既に終了した今年の大阪杯と天皇賞(春)の結果を見てみる。
2025年大阪杯(15頭立て)
1着 ベラジオオペラ 牡5 58㎏ 3枠5番(逆11番)横山和生騎手 2人気
1着同枠 ソールオリエンス 牡5 58㎏ 松山弘平騎手 11人気
2着 ロードデルレイ 牡5 58㎏ 7枠13番(逆3番)西村淳也騎手 4人気
2着同枠 ステレンボッシュ 牝4 56㎏ モレイラ騎手 3人気
2025年天皇賞(春)(15頭立て)
1着 ヘデントール 牡4 58㎏ 4枠6番(逆10番)レーン騎手 1人気
1着同枠 プラダリア 牡6 58㎏ 松山弘平騎手 10人気
2着 ビザンチンドリーム 牡4 58㎏ 8枠14番(逆2番)シュタルケ騎手 6人気
2着同枠 ハヤテノフクノスケ 牡4 58㎏ 岩田望来騎手 7人気
今年の大阪杯と天皇賞(春)の共通点は、1着同枠に、松山弘平騎手の騎乗馬がいること。
また、2着馬あるいは2着馬の同枠馬が、エピファネイア産駒であることである。
結論
土曜日に行われた京都メインの葵ステークスは、15人気のアブキールベイが1着。
アブキールベイは、ファインニードル産駒のゴドルフィンの馬で、岩田望来騎手が騎乗していた。
岩田望来騎手は、今年の東京優駿で5枠10番に配置されたトッピボーンに騎乗し、ジョバンニの同枠に配置されている。
そこで、ジョバンニ(トッピボーン)を軸とする。
相手は、ミュージアムマイル、エムズ、エリキング、マスカレードボール、レディネスあたり。
回顧
今年の東京優駿で確かめたかったこと。
クロワデュノールいや北村友一騎手が騎乗した馬が、6月1日開催の東京優駿で勝てるかどうか。
結果は、北村友一騎手が騎乗したクロワデュノールが、6月1日開催の東京優駿で1着…
北村友一騎手が上手いとか下手とか、そういう意味じゃない。
北村友一騎手が積み重ねてきた実績は、通常の5月開催の東京優駿では、2着にはなれても、1着にはなれないはず。
でも、6月1日開催の東京優駿だったら、1着になるのは可能かも知れないと思った。
1997年東京優駿で、大西直宏騎手が騎乗したサニーブライアンが勝ったように。
謎は解けた!
でも、次の6月開催の東京優駿は、いつ来るのだろう。