フルゲート割れの秋華賞からの考察
今年の秋華賞は、登録段階で、フルゲート割れが確定している。
秋華賞がG1として新設された1996年以降で、出走取消や除外があった年を除き、フルゲート割れとなった年は、2021年と2022年、そして、今年の3回。
まずは、2021年と2022年の結果から考えてみる。
2021年秋華賞(4回阪神4日・16頭立て・3場開催)
1着 アカイトリノムスメ 牝3 55㎏ 6枠12番(逆5番)戸崎圭太騎手 4人気
前走 優駿牝馬(東京2400m)2人気2着
前々走 桜花賞(阪神1600m)4人気4着
2着 ファインルージュ 牝3 55㎏ 7枠14番(逆3番)ルメール騎手 2人気
前走 紫苑ステークス(中山2000m・指定・馬齢)2人気1着
前々走 優駿牝馬(東京2400m)4人気11着
3着 アンドヴァラナウト 牝3 55㎏ 5枠9番(逆8番)福永祐一騎手 3人気
前走 関西テレビ放送賞ローズステークス(中京2000m・指定・馬齢)4人気1着
前々走 3歳以上1勝クラス・出雲崎特別(新潟2000m)1人気1着
2021年秋華賞には、桜花賞と阪神ジュベナイルフィリーズを勝っているソダシ、優駿牝馬優勝馬のユーバーレーベンが出走していた。
2021年秋華賞を制したのは、デイリー杯クイーンカップ1着、桜花賞4着、優駿牝馬2着の成績を残していた4人気のアカイトリノムスメ。
アカイトリノムスメは、優駿牝馬で2着になった後、夏季競馬および秋華賞のステップレースに出走していなかった。
アカイトリノムスメの同枠馬は、優駿牝馬を勝利していたユーバーレーベン。
ユーバーレーベンは、サンケイスポーツ賞フローラステークス3着から優駿牝馬を制し、アカイトリノムスメと同様に、夏季競馬および秋華賞のステップレースに出走していなかった馬。
2着に入ったファインルージュは、フェアリーステークスを勝った後、桜花賞3着、優駿牝馬11着、紫苑ステークス1着という成績だった馬。
ファインルージュの同枠のホウオウイクセルは、フラワーカップ1着、桜花賞9着(2着同枠)、紫苑ステークス13着の成績を持つ馬。
3着になったアンドヴァラナウトは、3歳以上1勝クラスを勝った後、中京開催の関西テレビ放送賞ローズステークスに出走し、1着になっていた馬。
2022年秋華賞(4回阪神5日・16頭立て・3場開催)
1着 スタニングローズ 牝3 55㎏ 4枠7番(逆10番)坂井瑠星騎手 3人気
前走 紫苑ステークス(中山2000m・指定・馬齢)1人気1着
前々走 優駿牝馬(東京2400m)10人気2着
2着 ナミュール 牝3 55㎏ 4枠8番(逆9番)横山武史騎手 2人気
前走 優駿牝馬(東京2400m)4人気3着
前々走 桜花賞(阪神1600m)1人気10着
3着 スターズオンアース 牝3 55㎏ 5枠9番(逆8番)ルメール騎手 1人気
前走 優駿牝馬(東京2400m)3人気1着
前々走 桜花賞(阪神1600m)7人気1着
2022年秋華賞を勝利したスタニングローズは、フラワーカップを勝った後、優駿牝馬で2着、紫苑ステークス1着歴を持つ馬。
2022年秋華賞の2着馬で、スタニングローズの同枠馬のナミュールは、チューリップ賞1着、桜花賞10着、優駿牝馬3着の馬で、ナミュールは、夏季競馬および秋華賞のステップレースに出走していなかった馬である。
ゾロ目決着の3着になったスターズオンアースは、桜花賞とオークスを勝っていた2冠馬で、スターズオンアースも優駿牝馬を勝った後、秋華賞に直行していた馬だった。
なお、スターズオンアースの同枠馬のアートハウスは、中京開催の関西テレビ放送賞ローズステークスに出走し、1着になっていた馬だった。
2021年の秋華賞は、1着馬が優駿牝馬2着から秋華賞に直行した馬、2着馬が紫苑ステークス1着馬、3着馬が関西テレビ放送賞ローズステークス1着馬という結果、2022年秋華賞は、1着馬が優駿牝馬2着から紫苑ステークス1着になった馬、2着馬が優駿牝馬3着から秋華賞に直行した馬、3着馬がクラシック2冠馬で、3着馬の同枠馬が関西テレビ放送賞ローズステークス1着馬となっている。
秋華賞2024の出馬表
秋華賞2024の登録馬は17頭。
17頭の登録馬のうち、キャットファイトとチェレスタが回避し、15頭立てとなっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | ホーエリート | 牝3 | 55.0kg | 北村 友一 | 田島 俊明 | 吉田 晴哉 |
2枠 | 2番 | ミアネーロ | 牝3 | 55.0kg | 津村 明秀 | 林 徹 | (有)シルクレーシング |
2枠 | 3番 | クイーンズウォーク | 牝3 | 55.0kg | 川田 将雅 | 中内田 充正 | (有)サンデーレーシング |
3枠 | 4番 | タガノエルピーダ | 牝3 | 55.0kg | 団野 大成 | 斉藤 崇史 | 八木 良司 |
3枠 | 5番 | チェルヴィニア | 牝3 | 55.0kg | C.ルメール | 木村 哲也 | (有)サンデーレーシング |
4枠 | 6番 | ラビットアイ | 牝3 | 55.0kg | 横山 典弘 | 鈴木 孝志 | ライオンレースホース(株) |
4枠 | 7番 | チルカーノ | 牝3 | 55.0kg | 鮫島 克駿 | 高野 友和 | (有)サンデーレーシング |
4枠 | 8番 | コガネノソラ | 牝3 | 55.0kg | 坂井 瑠星 | 菊沢 隆徳 | (有)ビッグレッドファーム |
5枠 | 9番 | アドマイヤベル | 牝3 | 55.0kg | 横山 武史 | 加藤 征弘 | 近藤 旬子 |
6枠 | 10番 | ボンドガール | 牝3 | 55.0kg | 武 豊 | 手塚 貴久 | 藤田 晋 |
6枠 | 11番 | ランスオブクイーン | 牝3 | 55.0kg | 松山 弘平 | 奥村 豊 | 五影 慶則 |
7枠 | 12番 | ラヴァンダ | 牝3 | 55.0kg | 岩田 望来 | 中村 直也 | 森永 聡 |
7枠 | 13番 | クリスマスパレード | 牝3 | 55.0kg | 石川 裕紀人 | 加藤 士津八 | (株)G1レーシング |
8枠 | 14番 | ステレンボッシュ | 牝3 | 55.0kg | 戸崎 圭太 | 国枝 栄 | 吉田 勝己 |
8枠 | 15番 | セキトバイースト | 牝3 | 55.0kg | 藤岡 佑介 | 四位 洋文 | TNレーシング |
3枠のタガノエルピーダとチェルヴィニアは、母の父がキングカメハメハ同士となっている。
2013年秋華賞からの考察
今週は、スポーツの日があることから、主催者は3日間開催で番組を組んでいる。
今週は、東京・京都・新潟の3場開催での変則3日間開催となっているが、今年に近いのが、2013年であろう。
2013年は、東京・京都の2場での3日間開催で、今年と同じく、中日で秋華賞、最終日に府中牝馬ステークスが設計されていた。
では、3日間開催の中日に行われた2013年秋華賞の結果を見てみる。
2013年秋華賞(18頭立て)
1着 メイショウマンボ 牝3 55㎏ 8枠16番(逆3番)武幸四郎騎手 3人気
前走 関西テレビ放送賞ローズステークス(阪神1800m・指定・馬齢)4人気4着(1着対角)
前々走 優駿牝馬(東京2400m)9人気1着
2着 スマートレイアー 牝3 55㎏ 1枠1番(逆18番)武豊騎手 2人気
前走 3歳以上1000万下条件戦・夕月特別(阪神1800m)1人気1着
前々走 3歳以上1000万下条件戦・三面川特別(新潟1800m)1人気4着
3着 リラコサージュ 牝3 55㎏ 7枠13番(逆6番)池添謙一騎手 15人気
前走 関西テレビ放送賞ローズステークス(阪神1800m・指定・馬齢)12人気最下位
前々走 優駿牝馬(東京2400m)13人気8着
3日間開催の中日に行われた2013年秋華賞を制したのは、優駿牝馬を勝っていたメイショウマンボ。
メイショウマンボは、ステップ戦の関西テレビ放送賞ローズステークスで4着に敗れ、優先出走権を獲得していなかった馬。
メイショウマンボの同枠のローブティサージュは、前年の阪神ジュベナイルフィリーズ1着馬だったが、阪神ジュベナイルフィリーズ以降は連対できていなかった馬。
メイショウマンボの同枠馬のセレブリティモデルは、忘れな草賞を勝った後、 優駿牝馬13着、北海道新聞杯クイーンステークス6着、関西テレビ放送賞ローズステークス6着と連対できていなかった馬。
2着に入ったスマートレイアーは、秋季の3歳以上1000万下条件戦の夕月特別を勝ってきた年明けデビュー馬。(初勝利が桜花賞と同じ日)
スマートレイアーの同枠馬のシャトーブランシュは、関西テレビ放送賞ローズステークスで2着に入っていた馬。
3着になったリラコサージュは、同年のスイートピーステークス1着馬で、2013年秋華賞では、関西テレビ放送賞ローズステークスを勝利した1人気のデニムアンドルビーと同枠に配置されていた。
3日間開催の中日に行われた2013年秋華賞で、1着から3着に入った馬は、秋華賞の優先出走権を獲得していなかった馬だった。
また、1着枠に関しては、同枠馬も秋華賞の優先出走権を獲得しておらず、2着枠は関西テレビ放送賞ローズステークス2着馬が同枠にいた。
結論
桜花賞と優駿牝馬が定量戦から馬齢戦に移行し、牝馬3冠はすべて馬齢戦化したことになる。
ココがまだ、正直分かっていないが、現時点での結論を書いていく。
フルゲート割れした上に、ラビットアイのような2歳未勝利戦しか勝っていない馬が出走するということは、秋華賞のステップレースである関西テレステビ放送賞ローズステークスや紫苑ステ-クスで勝ち取った優先出走権が意味がないと感じる。
だから、関西テレビ放送賞ローズステークスで2着になったシルクレーシングが馬主のチェレスタは出走してこなかったのではないか。
関西テレビ放送賞ローズステークスの1着馬のクイーンズウォーク、関西テレビ放送賞ローズステークスの3着馬のセキトバイースト、紫苑ステークスの1~3着馬のクリスマスパレード、ミアネーロ、ボンドガールは消したい。
3日間開催の中日に行われた2013年秋華賞では、優駿牝馬を勝利し、関西テレビ放送賞ローズステークスで4着だったメイショウマンボが1着だったことから、優駿牝馬1着馬と関西テレビ放送賞ローズステークス4着馬が揃った3枠は消せないと思う。
ただ、1着枠かといわれると、微妙な感じがするが、軸にするには良いと思う。
チェルヴィニアを軸に、ステレンボッシュ、ランスオブクイーン、コガネノソラ、タガノエルピーダ、チルカーノあたりで遊んでみる。
後検証
秋華賞2024は、優駿牝馬を勝っていたチェルヴィニアが2冠を達成した。
今年の関西テレビ放送賞ローズステークスを、 川田将雅騎手騎乗のクイーンズウォークが1:59.9のタイムで優勝したが、2020年の関西テレビ放送賞ローズステークスも、川田将雅騎手騎乗のリアアメリアが優勝していた。
2020年秋華賞は、牝馬3冠を達成している1人気のデアリングタクトが牝馬3冠を達成している。
また、3日間開催で行われた2013年秋華賞も優駿牝馬覇者のメイショウマンボが勝っていたので、チェルヴィニアが2冠を達成しても、おかしくない状況だった。
2着に入ったボンドガールは、武豊騎手騎乗の5人気の馬。
ウマゾーは、あっさり切ってしまったが、2013年秋華賞の2着馬のスマートレイアーも武豊騎手騎乗の馬。
そして、ボンドガールが紫苑ステークスで3着だった馬であるのに対し、2013年秋華賞の2着馬のスマートレイアーの同枠馬のシャトーブランシュは、関西テレビ放送賞ローズステークス2着馬で、共に優先出走権を獲ってきた馬だった。
3着に入ったステレンボッシュは優駿牝馬で1人気だった馬であり、2013年秋華賞の3着同枠馬のデニムアンドルビーは、優駿牝馬で1人気だった馬だった。
当たった方はおめでとうございます。
外れた方は、次のレースで頑張りましょう。