スプリンターズステークス2024(第58回)の考察

サマースプリントシリーズからの考察

今年のサマースプリントシリーズは、サトノレーヴが、シリーズチャンピオンに輝いた。

 

サトノレーヴは、シリーズ第1戦の函館スプリントステークスを勝った後、シリーズ第5戦のキーンランドカップまで出走せず、そのキーンランドカップで2人気に支持され勝利し、シリーズ第6戦の産経賞セントウルステークスに出走しないで、シリーズチャンピオンになった馬である。

 

産経賞セントウルステークスに出走しないで、サマースプリントシリーズのチャンピオンになった馬は、2010年のワンカラット、2015年のベルカント、2016年のベルカント、2018年のアレスバローズ、2020年のレッドアンシェル、2021年のファストフォース、2022年のナムラクレア、2023年のジャスパークローネ、そして、今年のサトノレーヴ。

 

ただし、2015年のベルカント、2016年のベルカント、2018年のアレスバローズ、2020年のレッドアンシェル、2021年のファストフォース、2022年のナムラクレア、2023年のジャスパークローネは、キーンランドカップに出走すらしていない。

 

残ったのは、2010年のサマースプリントシリーズを制したワンカラット。

 

奇しくも、2010年のサマースプリントシリーズのシリーズチャンピオンになったワンカラットは、サトノレーヴと同じく、函館スプリントステークスとキーンランドカップのみに出走し、勝ってきた馬だった。

 

では、2010年のスプリンターズステークスの結果を見てみる。

 

2010年スプリンターズステークス(10月3日開催・4回中山8日・16頭立て)

1着 ウルトラファンタジー 外国馬 せん8 57㎏ 4枠7番(逆10番)ライ騎手 10人気

前走 シャティンヴァーズ(香港1200m)最下位 59㎏斤量

前々走 スプリントカップ(香港1200m)1着

2着 キンシャサノキセキ マル外 牡7 57㎏ 7枠14番(逆3番)四位洋文騎手 3人気

前走 セントウルステークス(阪神1200m・指定・別定)出走取消 59㎏斤量

前々走 高松宮記念(中京1200m)1人気1着

3着 サンカルロ 牡4 57㎏ 2枠3番(逆14番)吉田豊騎手 7人気

前走 京成杯オータムハンデキャップ(中山1600m・特指・ハンデ)3人気5着

前々走 安田記念(東京1600m)14人気13着(1着同枠)

 

2010年スプリンターズステークスを勝ったのは、外国馬のウルトラファンタジー。

 

ウルトラファンタジーは、前走で59㎏を背負い、最下位に敗れていた8歳騙馬。

 

ウルトラファンタジーの同枠のワンカラットは、函館スプリントステークスとキーンランドカップを制し、サマースプリントシリーズのシリーズチャンピオンになっていた2人気の4歳牝馬。

 

2着になったキンシャサノキセキは、同年の夕刊フジ賞オーシャンステークスと高松宮記念を勝っていた馬で、サマースプリントシリーズのセントウルステークスを出走取消していたマル外の7歳馬。

 

キンシャサノキセキの同枠のマルカフェニックスは、同年の京王杯スプリングカップで2着になっていた6歳馬。

 

3着に入ったサンカルロは、同年の高松宮記念で1着対角の4着になっていた馬。

 

なお、2010年のスプリンターズステークスは、3歳馬のダッシャーゴーゴーが2着から4着に降着となっていた。

 

ダッシャーゴーゴーは、同年のセントウルステークスを勝っていた6人気の馬だった。

 

2010年のスプリンターズステークスの結果から考えると、サマースプリントシリーズのシリーズチャンピオンになっているサトノレーヴ、今年の高松宮記念を勝っているマッドクールあたりは気になる。

スプリンターズステークス2024の出馬表

スプリンターズステークス2024の登録・招待馬は18頭。

 

18頭の登録・招待馬のうち、モリノドリームとレイベリングが除外となり、16頭立て(フルゲート)となった。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 オオバンブルマイ 牡4 58.0kg 武 豊 吉村 圭司 岡 浩二
1枠 2番 トウシンマカオ 牡5 58.0kg 菅原 明良 高柳 瑞樹 (株)サトー
2枠 3番 ウインマーベル 牡5 58.0kg 松山 弘平 深山 雅史 (株)ウイン
2枠 4番 エイシンスポッター 牡5 58.0kg A.シュタルケ 吉村 圭司 (株)栄進堂
3枠 5番 ナムラクレア 牝5 56.0kg 横山 武史 長谷川 浩大 奈村 睦弘
3枠 6番 ママコチャ 牝5 56.0kg 川田 将雅 池江 泰寿 金子真人ホールディングス(株)
4枠 7番 マッドクール 牡5 58.0kg 坂井 瑠星 池添 学 (有)サンデーレーシング
4枠 8番 モズメイメイ 牝4 56.0kg 国分 恭介 音無 秀孝 (株)キャピタル・システム
5枠 9番 ムゲン せん6 58.0kg K.ティータン P.ン インフィニテュード・シンジケート
5枠 10番 ピューロマジック 牝3 54.0kg 横山 典弘 安田 翔伍 (株)スリーエイチレーシング
6枠 11番 ダノンスコーピオン 牡5 58.0kg 戸崎 圭太 福永 祐一 (株)ダノックス
6枠 12番 サトノレーヴ 牡5 58.0kg D.レーン 堀 宣行 里見 治
7枠 13番 ルガル 牡4 58.0kg 西村 淳也 杉山 晴紀 江馬 由将
7枠 14番 ビクターザウィナー せん6 58.0kg J.モレイラ C.シャム Y.チュウ
8枠 15番 ヴェントヴォーチェ 牡7 58.0kg C.ルメール 牧浦 充徳 エデンアソシエーション
8枠 16番 ウイングレイテスト 牡7 58.0kg 松岡 正海 畠山 吉宏 (株)ウイン

除外されたモリノドリームとレイベリングは、鹿戸雄一厩舎の馬である。

2006年スプリンターズステークスからの考察

スプリンターズステークスの前哨戦となる産経賞セントウルステークスは、18頭立てで行われた。

 

今年の産経賞セントウルステークス以外で、18頭立てで行われた産経賞セントウルステークス(セントウルステークスを含む)は2006年しかない。

 

では、2006年のスプリンターズステークスの結果を見てみる。

 

2006年スプリンターズステークス(10月1日開催・4回中山8日・16頭立て)

1着 テイクオーバーターゲット 外国馬 せん7 57㎏ 7枠13番(逆4番)フォード騎手 1人気

前走 セントウルステークス(中京1200m・指定・別定)2人気2着 59㎏斤量

前々走 ジュライカップ(イギリス1200m)7着

2着 メイショウボーラー 牡5 57㎏ 2枠4番(逆13番)福永祐一騎手 10人気

前走 セントウルステークス(中京1200m・指定・別定)5人気7着 58㎏斤量

前々走 サマーチャンピオン(佐賀ダート1400m)2着

3着 タガノバスティーユ 牡3 55㎏ 1枠2番(逆15番)勝浦正樹騎手 最下位人気

前走 テレビ西日本賞北九州記念(小倉1200m・特指・ハンデ)6人気9着(1着対角)53㎏斤量

前々走 NHKマイルカップ(東京1600m)8人気8着

 

2006年スプリンターズステークスを制したテイクオーバーターゲットは、オーストラリアのG1であるニューマーケットハンデキャップを勝っていた外国馬で、前走のセントウルステークスで2着になっていた1人気の馬。

 

テイクオーバーターゲットの同枠馬のサイレントウィットネスは、前年のスプリンターズステークスの優勝馬。

 

2006年スプリンターズステークスで2着に入ったメイショウボーラーは、2005年フェブラリーステークスの1着歴を持つ10人気の馬で、テイクオーバーターゲットの対角に配置されていた。

 

メイショウボーラーの同枠馬のレザークは、イギリスのゴールデンジュビリーステークスとジュライカップ(いずれもG1)を連勝していた馬。

 

3着になったタガノバスティーユは、同年の中日スポーツ賞ファルコンステークス(1200m)を勝っていた最下位人気の3歳馬。

 

2006年のスプリンターズステークスの結果から考えると、G1馬、外国馬は気になる。

結論

来年のスプリンターズステークスは、今年と同じ4回中山9日に行われる。

 

しかし、来年のスプリンターズステークスのステップレースである産経賞セントウルステークスは、3回中京2日から4回阪神2日に、キーンランドカップは2回札幌6日から2回札幌2日に変更され、CBC賞も2回中京4日から3回中京6日に変わる。

 

そして、牝馬路線の京都牝馬ステークスが、愛知杯にレース名が変わり、2回京都7日から2回中京4日に変更されることが決まっている。

 

土曜日に行われたシリウスステークスは、1人気のオメガギネスが2着に入ったが、オメガギネスは、来年、1回京都7日から1回中京9日に日程変更され、レース名がプロキオンステークスに変わる最後の東海テレビ杯東海ステークス2着馬であった。

 

この結果から考えると、最後の京都牝馬ステークス2着馬のナムラクレアは、注意すべき馬だと思う。

 

今回は、ナムラクレア(2着?)を軸にしてみる。

 

相手は、サトノレーヴ、ルガル、ウインマーベル、エイシンスポッター、ピューロマジックあたり。