
サマー2000シリーズの対象レースでありながら、札幌記念だけは、他のサマー2000シリーズと異なった趣がある。
それは、他のサマー2000シリーズの対象レースが、ハンデG3重賞であるのに対し、札幌記念だけがG2の定量戦となっているからなのだろう。
函館記念などのサマー2000シリーズで上位に入った馬だけでなく、秋のG1を目指す馬が、ステップレースとして使うレースが、札幌記念なのである。
さて、今年の札幌記念は、昨年の2回札幌4日開催から1回札幌8日に変更されている。
この日程の変化が、どんな影響を与えるのだろうか?
札幌記念2025の出馬表
札幌記念2025の登録馬は18頭。
18頭の登録馬のうち、エコロブルームとオールナットが除外され、16頭立て(フルゲート)となっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | リビアングラス | 牡5 | 58.0kg | 鮫島 克駿 | 矢作 芳人 | 前田 幸治 |
1枠 | 2番 | ボーンディスウェイ | 牡6 | 58.0kg | 木幡 巧也 | 牧 光二 | 平田 修 |
2枠 | 3番 | シュトルーヴェ | せん6 | 58.0kg | R.キング | 堀 宣行 | 村木 克子 |
2枠 | 4番 | コスモキュランダ | 牡4 | 58.0kg | 丹内 祐次 | 加藤 士津八 | (有)ビッグレッドファーム |
3枠 | 5番 | ホウオウビスケッツ | 牡5 | 58.0kg | 岩田 康誠 | 奥村 武 | 小笹 芳央 |
3枠 | 6番 | ケイアイセナ | 牡6 | 58.0kg | 吉田 隼人 | 平田 修 | 亀田 和弘 |
4枠 | 7番 | ハヤテノフクノスケ | 牡4 | 58.0kg | 横山 和生 | 中村 直也 | 佐藤 範夫 |
4枠 | 8番 | ステレンボッシュ | 牝4 | 56.0kg | 池添 謙一 | 国枝 栄 | 吉田 勝己 |
5枠 | 9番 | トップナイフ | 牡5 | 58.0kg | 横山 典弘 | 昆 貢 | 安原 浩司 |
5枠 | 10番 | ヴェローチェエラ | 牡4 | 58.0kg | 佐々木 大輔 | 須貝 尚介 | (同)TO RACING |
6枠 | 11番 | ショウナンアデイブ | 牡6 | 58.0kg | 荻野 琢真 | 高野 友和 | 国本 哲秀 |
6枠 | 12番 | アルナシーム | 牡6 | 58.0kg | 藤岡 佑介 | 橋口 慎介 | ライオンレースホース(株) |
7枠 | 13番 | アウスヴァール | せん7 | 58.0kg | 古川 吉洋 | 昆 貢 | (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング |
7枠 | 14番 | アラタ | 牡8 | 58.0kg | 浜中 俊 | 和田 勇介 | 村田 能光 |
7枠 | 15番 | ココナッツブラウン | 牝5 | 56.0kg | 北村 友一 | 上村 洋行 | 下河辺 隆行 |
8枠 | 16番 | シュヴァリエローズ | 牡7 | 58.0kg | 武 豊 | 清水 久詞 | (有)キャロットファーム |
キングカメハメハ産駒のシュトルーヴェとアラタが対角配置になっている。
2007年札幌記念と2009年札幌記念からの考察
今年の札幌記念は、1回札幌8日に行われる。
馬齢表記変更後の2001年以降で、札幌8日に行われた年は、2007年と2009年の2回。
まずは、この2年から考察していきたい。
2007年札幌記念(1回札幌8日・16頭立て)
1着 フサイチパンドラ 牝4 55㎏ 1枠1番(逆16番)藤田伸二騎手 5人気
2着 アグネスアーク 牡4 57㎏ 4枠8番(逆9番)津村明秀騎手 12人気
3着 サクラメガワンダー 牡4 57㎏ 5枠9番(逆8番)岩田康誠騎手 3人気
9月2日に行われた2007年札幌記念を制したのは、4歳牝馬のフサイチパンドラ。
フサイチパンドラは、前年の優駿牝馬で2着、前年のエリザベス女王杯で1着になっていた馬で、前走の北海道新聞杯クイーンステークスでは5着(55㎏斤量)になっていた。(同枠のブリットレーンは最下位人気の8歳馬)
2着になったアグネスアークは、1600万下条件戦の早春ステークス(東京1800m)を勝った後、オープンの大阪城ステークス(阪神1800m)で6着、読売マイラーズカップ(阪神1600m)で10着(同レースでフサイチパンドラは9着)、降級となった1600万下条件戦の漁火ステークス(函館1800m)で3着だった社台ファーム生産馬。(同枠のサンバレンティンは、同年の七夕賞1着馬)
3着になったサクラメガワンダーは、アグネスアークの対角配置にいた馬で、前年の鳴尾記念(阪神1800m)で1着、同年の函館記念(函館2000m)で3着になっていた4歳馬である。
2007年札幌記念(2回札幌8日・16頭立て)
1着 ヤマニンキングリー 牡4 57㎏ 2枠3番(逆14番)柴山雄一騎手 7人気
2着 ブエナビスタ 牝3 52㎏ 6枠11番(逆14番)安藤勝己騎手 1人気
3着 サクラオリオン 牡7 57㎏ 2枠4番(逆13番)秋山真一郎騎手 4人気
8月23日に行われた2007年札幌記念を勝利したのは、4歳牡馬のヤマニンキングリーだった。
ヤマニンキングリーは、札幌1800mの新馬戦を勝っていた馬で、前年の中日新聞杯を勝った後、日刊スポーツ賞中山金杯と小倉大賞典とトヨタ賞中京記念で連続2着になっていた馬であった。
ヤマニンキングリーの同枠馬で、3着になったサクラオリオンは、同年のトヨタ賞中京記念1着、函館記念1着歴を持つ7歳馬。
2着になったブエナビスタは、前年の阪神ジュベナイルフィリーズ、同年の桜花賞と優駿牝馬を勝っていたサンデーレーシングが馬主の3歳牝馬。(ブエナビスタの同枠馬のトーセンキャプテンは、前年の函館記念1着馬)
2007年と2009年の札幌記念から考えると、牝馬限定のG1を勝っている馬、4歳馬、サマー2000シリーズで1着になっている馬は気になる。
結論
ハヤテノフクノスケ(ステレンボッシュ)を軸にしてみる。
相手は、ホウオウビスケッツ、トップナイフ、ヴェローチェエラ、シュトルーヴェ、ココナッツブラウンあたり。