大阪杯2025(第69回)の考察

G1レースの大阪杯が、今年、賞金を増額するそうだ。

 

なんと、1着賞金は3億円!

 

主催者は、このレースの1着賞金を着々と上げている。

 

なにしろ、G1に昇格した2017年の1着賞金が1億2000万円だったのに対し、今年の1着賞金は3億円になるのだから。

 

まあ、同時期に行われるドバイワールドカップの1着賞金と比べると差があるのは否めないが…

1着賞金の推移からの考察

大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)の1着賞金の推移を、2017年から表にしてみた。

 

天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)が、2021年まで賞金が維持されていたのに対し、大阪杯は2020年に増額し、2022年には天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)と肩を並べる賞金額に設定している。

 

2023年と2024年は、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)に差をつけられていたが、今年は、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)に追いついた。

大阪杯 天皇賞(春) 宝塚記念 天皇賞(秋)
2017年 12,000 15,000 15,000 15,000
2018年 12,000 15,000 15,000 15,000
2019年 12,000 15,000 15,000 15,000
2020年 13,500 15,000 15,000 15,000
2021年 13,500 15,000 15,000 15,000
2022年 20,000 20,000 20,000 20,000
2023年 20,000 22,000 22,000 22,000
2024年 20,000 22,000 22,000 22,000
2025年 30,000 30,000 30,000 30,000

(単位は万円)

 

主催者は、余計なことをしない。

 

必要だから、賞金を増額し、調整するのだ。

 

今年、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、大阪杯の賞金額は横並びとなっている。

 

この状況は2022年と同じである。

 

まずは、2022年大阪杯の結果を見てみる。

 

2022年大阪杯(16頭立て)

1着 ポタジェ 牡5 57㎏ 4枠8番(逆9番)吉田隼人騎手 8人気

2着 レイパパレ 牝5 55㎏ 7枠14番(逆3番)川田将雅騎手 3人気

3着 アリーヴォ 牡4 57㎏ 5枠9番(逆8番)武豊騎手 7人気

 

賞金増額戦となった2022年大阪杯を制したのは、5歳馬のポタジェ。

 

ポタジェは、重賞未勝利馬で、前走の金鯱賞では4着に敗れていた馬。

 

ポタジェの同枠のウインマリリンは、サンケイスポーツ賞フローラステークス(東京2000m)1着、優駿牝馬(東京2400m)2着、日経賞(中山2500m)1着、産経賞オールカマー(中山2200m)1着歴を持つ5歳牝馬。

 

2着に入ったレイパパレは、前年の大阪杯1着馬で、前走の金鯱賞では2着になっていた5歳牝馬。

 

レイパパレの同枠のキングオブコージは、前走のアメリカジョッキークラブカップ(中山2200m)で1着になっていた6歳馬。

 

3着に入った アリーヴォは、菊花賞で7着に敗れた後、小倉1800mの1勝クラスの壇之浦ステークスとハンデ重賞の小倉大賞典(小倉1800m)を連勝していた4歳馬。

 

賞金増額戦となった2022年大阪杯は、牝馬のいる枠同士で決着している。

大阪杯2025の出馬表

大阪杯2025には17頭が登録したが、キングズパレスとバビットが回避し、15頭立てとなっている。

 

カラテは、音無秀孝氏が定年で引退したため、転厩となった馬である。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 ボルドグフーシュ 牡6 58.0kg 吉田 隼人 宮本 博 (有)社台レースホース
2枠 2番 ホウオウビスケッツ 牡5 58.0kg 岩田 康誠 奥村 武 小笹 芳央
2枠 3番 ラヴェル 牝5 56.0kg 北村 友一 矢作 芳人 (有)キャロットファーム
3枠 4番 ソールオリエンス 牡5 58.0kg 松山 弘平 手塚 貴久 (有)社台レースホース
3枠 5番 ベラジオオペラ 牡5 58.0kg 横山 和生 上村 洋行 林田 祥来
4枠 6番 ジャスティンパレス 牡6 58.0kg 鮫島 克駿 杉山 晴紀 三木 正浩
4枠 7番 ヨーホーレイク 牡7 58.0kg 岩田 望来 友道 康夫 金子真人ホールディングス(株)
5枠 8番 カラテ 牡9 58.0kg 和田 竜二 東田 明士 小田切 光
5枠 9番 コスモキュランダ 牡4 58.0kg 丹内 祐次 加藤 士津八 (有)ビッグレッドファーム
6枠 10番 シックスペンス 牡4 58.0kg 横山 武史 国枝 栄 (有)キャロットファーム
6枠 11番 デシエルト 牡6 58.0kg 池添 謙一 安田 翔伍 (株)ラ・メール
7枠 12番 ステレンボッシュ 牝4 56.0kg J.モレイラ 国枝 栄 吉田 勝己
7枠 13番 ロードデルレイ 牡5 58.0kg 西村 淳也 中内田 充正 (株)ロードホースクラブ
8枠 14番 エコロヴァルツ 牡4 58.0kg M.デムーロ 牧浦 充徳 原村 正紀
8枠 15番 アルナシーム 牡6 58.0kg 横山 典弘 橋口 慎介 ライオンレースホース(株)

ディープインパクト産駒のジャスティンパレスとヨーホーレイクが同枠配置となっている。

ダービー卿チャレンジトロフィーとチャーチルダウンズカップからの考察

土曜日に行われた中山メインはハンデ重賞のダービー卿チャレンジトロフィー、阪神メインは3歳馬齢戦のチャーチルダウンズカップだった。

 

除外戦となったダービー卿チャレンジトロフィーは、祝日開催となった中山1600mのリステッド競走のニューイヤーステークスを勝ってきた1人気の4歳馬トロヴァトーレ(2枠2番配置)が1着。

 

2着は前年11月に行われた3勝クラスのノベンバーステークス(東京1800m)を勝った後、中山1800mのリステッド競走のディセンバーステークスで9着、京都1600mのリステッド競走の洛陽ステークスで5着だった5枠7番配置の5歳馬コントラポスト。

 

3着は、コントラポストの同枠配置のキープカルムで、キープカルムは、JRAウルトラプレミアム キセキカップ(京都1600m)を勝利して、オープン入りした後、京都1600mのリステッド競走のリゲルステークスで3着、トロヴァトーレが勝ったニューイヤーステークスで4着だった4歳馬のキープカルム。

 

一方、チャーチルダウンズカップは、京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスで3着、京都1800mのきさらぎ賞で3着だった2人気のランスオブカオス(7枠7番配置)が1着。

 

2着は、ランスオブカオスの同枠馬で、朝日杯フューチュリティステークス5着の後、中京代替開催の日刊スポーツ賞シンザン記念で2着になっていたアルテヴェローチェ。

 

3着は、中山2000mの京成杯で2着対角の3着、京都1800mのきさらぎ賞で8着だった5枠5番配置のミニトランザット。

 

ダービー卿チャレンジトロフィーとチャーチルダウンズカップの結果からは、2場開催だった第1回中山と第1回中京で賞金加算した馬、7番配置の馬、1人気の馬が気になる。

結論

今年の大阪杯の出走馬で、2場開催だった第1回中山と第1回中京で賞金加算した馬は、ロードデルレイとアルナシームの2頭。

 

今年の第1回中京開催は、阪神競馬場のリニューアルによる変則開催であり、来年は第1回京都開催となるはずである。

 

となると、中京開催の日経新春杯を勝ってきたロードデルレイあるいは同枠のステレンボッシュは気になる。

 

そこで、ステレンボッシュ(ロードデルレイ)を軸に、ヨーホーレイク、ホウオウビスケッツ、デシエルト、コスモキュランダ、シックスペンスあたり。