1996年中山記念からの考察
中山記念2024に、2023年皐月賞を勝利し、日本ダービーで2着に連対したソールオリエンスが登録してきた。
ソールオリエンスが勝った皐月賞はタスティエーラが2着、ソールオリエンスが2着に惜敗していた日本ダービーはタスティエーラが優勝している。
つまり、2023年の春の牡馬クラシックは、ソールオリエンスとタスティエーラの2頭が主役だったことになる。
このソールオリエンスとタスティエーラのように、皐月賞と日本ダービーを分け合った馬たちが、1995年皐月賞馬のジェニュインとダービー馬のタヤスツヨシである。
1995年皐月賞を制したジェニュインは、同年の日本ダービーで惜しくも2着。
1995年皐月賞で2着に泣いたタヤスツヨシは、その年の日本ダービーでジェニュインに雪辱している。
さて、日本ダービーで2着に敗れたジェニュインだが、翌年の中山記念を新年初戦に選んでいる。
では、ジェニュインが出走した1996年中山記念の結果を見てみよう。
1996年中山記念(15頭立て)
1着 サクラローレル 牡6 57㎏ 3枠5番(逆11番)横山典弘騎手 9人気
前走 目黒記念(東京2500m・ハンデ)1人気2着
前々走 日刊スポーツ賞金杯(中山2000m・ハンデ)2人気1着
1着同枠 セキテイリュウオー 牡8 58㎏ 田中勝春騎手 4人気
前走 東京新聞杯(東京1600m・カク指定・別定)7人気6着
前々走 高松宮杯(中京2000m・別定)5人気7着
2着 ジェニュイン 牡5 57㎏ 2枠3番(逆13番)岡部幸雄騎手 1人気
前走 有馬記念(中山2500m)3人気10着
前々走 天皇賞(秋)(東京2000m)4人気2着
2着同枠 フジヤマケンザン 牡9 60㎏ 蛯名正義騎手 7人気
前走 香港国際カップ(G2・香港1800m)1着
前々走 富士ステークス(OP・東京1800m・指定・定量)2人気1着
3着 サイレントハピネス 牝5 54㎏ 6枠10番(逆6番)橋本広喜騎手 5人気
前走 ローレル競馬場賞中山牝馬ステークス(中山1800m・ハンデ)1人気4着
前々走 エリザベス女王杯(京都2200m)3人気7着
1996年中山記念を制したサクラローレルは、1994年12月に行われた1500万下条件戦の冬至ステークス(中山2500m)で1着、1995年1月に行われたハンデ重賞の日刊スポーツ賞金杯で1着、1995年2月に行われた目黒記念で2着になった後、追い切り時に両前脚骨折という大きな怪我に見舞われながらも、1年後に復活した6歳馬である。
サクラローレルの同枠のセキテイリュウオーは、1993年と1994年の天皇賞秋で2着になっている8歳馬。
2着になったジェニュインは、日本ダービーで2着になった後、京王杯オータムハンデ(中山1600m)2着、毎日王冠6着、天皇賞(秋)2着、有馬記念10着の成績を残していた明け5歳馬。
ジェニュインの同枠馬のフジヤマケンザンは、前年の中山記念1着馬。
3着のサイレントハピネスは、関西テレビ放送賞ローズステークスとサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別の牝馬限定G2を勝っていた5歳牝馬。
1996年中山記念の結果から考えると、ソールオリエンスは出走してきても勝てないが、2着はあるということになるが…
中山記念2024の出馬表
19頭が登録した中山記念2024だったが、ショウナンバシットが回避、グリューネグリーンとショウナンマグマが除外され、16頭立てのフルゲートで行われるようになった。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | レッドモンレーヴ | 牡5 | 58.0kg | 横山 和生 | 蛯名 正義 | (株)東京ホースレーシング |
1枠 | 2番 | ソーヴァリアント | 牡6 | 57.0kg | 武 豊 | 大竹 正博 | (有)社台レースホース |
2枠 | 3番 | ソールオリエンス | 牡4 | 58.0kg | 田辺 裕信 | 手塚 貴久 | (有)社台レースホース |
2枠 | 4番 | ジオグリフ | 牡5 | 58.0kg | 戸崎 圭太 | 木村 哲也 | (有)サンデーレーシング |
3枠 | 5番 | ヒシイグアス | 牡8 | 58.0kg | R.キング | 堀 宣行 | 阿部 雅英 |
3枠 | 6番 | イルーシヴパンサー | 牡6 | 57.0kg | 岩田 望来 | 久保田 貴士 | 草間 庸文 |
4枠 | 7番 | ドーブネ | 牡5 | 57.0kg | 吉田 隼人 | 武 幸四郎 | 藤田 晋 |
4枠 | 8番 | マテンロウスカイ | せん5 | 57.0kg | 横山 典弘 | 松永 幹夫 | 寺田 千代乃 |
5枠 | 9番 | エルトンバローズ | 牡4 | 57.0kg | 西村 淳也 | 杉山 晴紀 | 猪熊 広次 |
5枠 | 10番 | ラーグルフ | 牡5 | 57.0kg | 三浦 皇成 | 宗像 義忠 | 村木 隆 |
6枠 | 11番 | タイムトゥヘヴン | 牡6 | 57.0kg | 大野 拓弥 | 戸田 博文 | DMMドリームクラブ(株) |
6枠 | 12番 | ボーンディスウェイ | 牡5 | 57.0kg | 木幡 巧也 | 牧 光二 | 平田 修 |
7枠 | 13番 | マイネルクリソーラ | 牡5 | 57.0kg | 津村 明秀 | 中野 栄治 | (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン |
7枠 | 14番 | エエヤン | 牡4 | 57.0kg | M.デムーロ | 伊藤 大士 | (株)ニッシンホールディングス |
8枠 | 15番 | テーオーシリウス | 牡6 | 57.0kg | 永野 猛蔵 | 奥村 豊 | 小笹 公也 |
8枠 | 16番 | ホウオウリアリティ | 牡6 | 57.0kg | 菅原 明良 | 高木 登 | 小笹 芳央 |
連覇を目指すヒシイグアスは3枠5番、皐月賞馬のソールオリエンスは2枠3番に配置された。
2007年と2018年の中山記念からの考察
今年の中山記念には、今年の日刊スポーツ賞中山金杯やスポーツニッポン賞京都金杯に出走していた馬が数頭出走する。
今年の日刊スポーツ賞中山金杯やスポーツニッポン賞京都金杯は、通常の1月5日開催ではなく、1月6日に行われている。
1月6日開催の日刊スポーツ賞中山金杯やスポーツニッポン賞京都金杯は、2007年と2018年。
では、2007年と2018年の中山記念の結果を見てみる。
2007年中山記念(16頭立て)
1着 ローエングリン 牡8 58㎏ 1枠2番(逆15番) 後藤浩輝騎手 6人気
前走 鳴尾記念(阪神1800m・特指・別定)6人気4着(1着平行)59㎏斤量
前々走 天皇賞(秋)(東京2000m)11人気10着
1着対角 シャドウゲイト 牡5 57㎏ 8枠15番(逆2番)田中勝春騎手 1人気
前走 日刊スポーツ賞中山金杯(中山2000m・カク指定・ハンデ)3人気1着 53㎏斤量
前々走 1000万下条件戦・香取特別(中山1800m)2人気1着
2着 エアシェイディ 牡6 58㎏ 5枠9番(逆8番)横山典弘騎手 3人気
前走 東京新聞杯(東京1600m・カク指定・別定)2人気2着 57㎏斤量
前々走 キャピタルステークス(東京1600m・カク指定・別定)1人気1着
2着同枠 タイガーカフェ 牡8 57㎏ 田中剛騎手 15人気
前走 ディセンバーステークス(中山1800m・特指・別定)10人気9着
前々走 アンドロメダステークス(京都2000m・特指・ハンデ)10人気5着(2着同枠)
3着 ダンスインザモア 牡5 57㎏ 6枠12番(逆5番)蛯名正義騎手 5人気
前走 ニューイヤーステークス(中山1600m・カク指定・ハンデ)3人気1着
前々走 キャピタルステークス(東京1600m・カク指定・別定)7人気4着
2007年中山記念を制したローエングリンは、2005年4月に行われた読売マイラーズカップで1着になってから連対すらなかった8歳の増量馬。
ローエングリンの対角のシャドウゲイトは、中山1800mの1000万下条件戦の香取特別を勝った後、53㎏斤量で日刊スポーツ賞中山金杯に出走し、1着になっていた1人気の馬。
2着に入ったエアシェイディは、東京1600mのキャピタルステークスと東京新聞杯を連続連対していた6歳の増量馬で、ローエングリンと同じ伊藤正徳調教師の管理馬。
エアシェイディの同枠のタイガーカフェは、ブービー人気の8歳馬。
3着に入ったダンスインザモアは、年明けのニューイヤーステークスを勝っていた関東馬。
2007年中山記念で馬券内を占めた3頭は、騎手が美浦所属の関東馬だった。
2018年中山記念(10頭立て)
1着 ウインブライト 牡4 56㎏ 5枠5番(逆6番) 松岡正海騎手 2人気
前走 日刊スポーツ賞中山金杯(中山2000m・カク指定・ハンデ)2人気2着 56㎏斤量
前々走 福島記念(福島2000m・特指・ハンデ)2人気1着
2着 アエロリット 牝4 8枠10番(逆1番)横山典弘騎手 5人気
前走 秋華賞(京都2000m)1人気7着 55㎏斤量
前々走 北海道新聞杯クイーンステークス(札幌1800m・特指・別定)2人気1着
2着同枠 ショウナンバッハ マル地 牡7 56㎏ 戸崎圭太騎手
前走 アメリカジョッキークラブカップ(中山2200m・カク指定・別定)5人気6着
前々走 中日新聞杯(中京2000m・特指・ハンデ)9人気4着
3着 マルターズアポジー 牡6 56㎏ 7枠8番(逆3番)柴田善臣騎手 6人気
前走 マイルチャンピオンシップ(京都1600m)6人気15着
前々走 京成杯オータムハンデキャップ(中山1600m・特指・ハンデ)2人気4着(1着同枠)
2018年中山記念を制したのは、同年の日刊スポーツ賞中山金杯を58㎏斤量で勝っていたウインブライト。
2着に入ったアエロリットは、NHKマイルカップを勝っているG1馬で、1800m戦は北海道新聞杯クイーンステークスを勝っている。
アエロリットの同枠のショウナンバッハは、ブービー人気の7歳馬。
3着に入ったマルターズアポジーは、前年の関屋記念を勝っていた逃げ馬。
2018年中山記念も、2007年中山記念と同様に、馬券内を占めた3頭は、騎手が美浦所属の関東馬だった。
結論
ソールオリエンスを軸にしてみる。
小回りの中山競馬場の上、馬場状態が良くないことが予想され、あえて追い込み馬のソールオリエンスを軸にするのは危険だと思うが、この馬に賭けてみたい。
相手は、ジオグリフ、ヒシイグアス、マテンロウスカイ、ホウオウリアリティ、エルトンバローズあたり。