G1馬のいない神戸新聞杯からの考察
今年の神戸新聞杯には、皐月賞馬もいなければダービー馬もいない。
そして、2歳G1馬もNHKマイルカップ優勝馬も登録していない。
つまり、今年の神戸新聞杯は、2歳・3歳G1馬が不在という設定なのだ。
馬齢表記変更後の2001年以降で、今年の神戸新聞杯と同様に、G1馬が出走していなかった年は、2015年、2016年、2022年。
2022年の神戸新聞杯が、中京2200mで行われたことを考えれば、2015年と2016年が気になる。
まずは、2015年と2016年神戸新聞杯の結果を見てみる。
2015年神戸新聞杯(4回阪神7日・15頭立て)
1着 リアファル 牡3 56㎏ 4枠6番(逆10番)ルメール騎手 3人気
前走 3歳以上1600万下条件戦・マレーシアカップ(中京2000m)5人気1着
前々走 鳳雛ステークス(京都ダート1800m)1人気3着
1着同枠 アルバートドック 牡3 56㎏ 藤岡康太騎手 4人気
前走 白百合ステークス(京都1800m・特指・別定)1人気1着
前々走 京都新聞杯(京都2200m・指定・馬齢)6人気3着(2着対角)
2着 リアルスティール 牡3 56㎏ 3枠5番(逆11番)福永祐一騎手 1人気
前走 日本ダービー(東京2400m)2人気4着(1着同枠)
前々走 皐月賞(中山2000m)2人気2着
2着同枠 レッドアルティスタ 牡3 56㎏ 川田将雅騎手 12人気
前走 3歳以上500万下条件戦・筑後川特別(小倉1800m)1人気1着
前々走 3歳以上500万下条件戦・渥美特別(中京2200m)8人気3着
3着 トーセンバジル 牡3 56㎏ 5枠9番(逆7番)四位洋文騎手 7人気
前走 白百合ステークス(京都1800m・特指・別定)2人気7着
前々走 京都新聞杯(京都2200m・指定・馬齢)4人気4着(1着同枠)
4回阪神7日に行われた2015年神戸新聞杯は、前走でダートから芝に転向し、中京2000mの3歳以上1600万下条件戦のマレーシアカップを勝ってきたノーザンファーム生産馬のリアファルが1着。
リアファルの同枠のアルバートドックは、阪神2400mの3歳500万下条件戦のゆきやなぎ賞を勝ってから、毎日杯4着、京都新聞杯3着、白百合ステークス1着の成績を刻んでいた社台コーポレーション白老ファーム生産馬。
2着になったリアルスティールは、共同通信杯1着、フジテレビ賞スプリングステークス2着、皐月賞2着、日本ダービー4着の成績を残していたノーザンファーム生産馬。
リアルスティールの同枠のレッドアルティスタは、小倉1800mの3歳以上500万下条件戦の筑後川特別を1人気で勝ってきたノーザンファーム生産馬。
3着になったトーセンバジルは、京都新聞杯で1着馬の同枠に配置されていた馬。
2016年神戸新聞杯(4回阪神6日・15頭立て)
1着 サトノダイヤモンド 牡3 56㎏ 8枠14番(逆2番)ルメール騎手 1人気
前走 日本ダービー(東京2400m)2人気2着
前々走 皐月賞(中山2000m)1人気3着
1着同枠兼2着 ミッキーロケット 牡3 56㎏ 和田竜二騎手 6人気
前走 3歳以上1000万下条件戦・HTB賞(札幌2000m)1人気1着
前々走 3歳以上1000万下条件戦・松前特別(函館2000m)1人気2着
3着 レッドエルディスト 牡3 56㎏ 7枠12番(逆4番)四位洋文騎手 4人気
前走 日本ダービー(東京2400m)8人気9着
前々走 テレビ東京杯青葉賞(東京2400m・指定・馬齢)5人気2着
4回阪神6日で行われた2016年神戸新聞杯は、きさらぎ賞1着、皐月賞3着、日本ダービー2着の成績を残していたノーザンファーム生産のサトノダイヤモンドが1着。
サトノダイヤモンドの同枠馬で2着に入ったミッキーロケットは、皐月賞で13着に敗れた後、3歳以上の条件戦を使ってきたノーザンファーム生産馬。
3着に入ったレッドエルディストは、テレビ東京杯青葉賞で2着に入り、日本ダービーの優先出走権を獲得し、日本ダービーに出走して9着に敗れていたノーザンファーム生産馬。
神戸新聞杯2023の出馬表
神戸新聞杯2023の登録馬は13頭。
登録した13頭全頭が出走してきた。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | サスツルギ | 牡3 | 56.0kg | 北村 宏司 | 木村 哲也 | (有)サンデーレーシング |
2枠 | 2番 | ショウナンバシット | 牡3 | 56.0kg | M.デムーロ | 須貝 尚介 | 国本 哲秀 |
3枠 | 3番 | サトノグランツ | 牡3 | 56.0kg | 川田 将雅 | 友道 康夫 | 里見 治 |
4枠 | 4番 | ロードデルレイ | 牡3 | 56.0kg | 坂井 瑠星 | 中内田 充正 | (株)ロードホースクラブ |
4枠 | 5番 | バールデュヴァン | 牡3 | 56.0kg | 古川 吉洋 | 浜田 多実雄 | (株)グリーンファーム |
5枠 | 6番 | サヴォーナ | 牡3 | 56.0kg | 池添 謙一 | 中竹 和也 | 加藤 誠 |
5枠 | 7番 | ファントムシーフ | 牡3 | 56.0kg | 武 豊 | 西村 真幸 | (有)ターフ・スポート |
6枠 | 8番 | マイネルラウレア | 牡3 | 56.0kg | 横山 武史 | 宮 徹 | (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン |
6枠 | 9番 | ビキニボーイ | 牡3 | 56.0kg | 松若 風馬 | 梅田 智之 | 小林 祥晃 |
7枠 | 10番 | ナイトインロンドン | 牡3 | 56.0kg | 和田 竜二 | 大竹 正博 | 窪田 芳郎 |
7枠 | 11番 | シーズンリッチ | 牡3 | 56.0kg | 角田 大河 | 久保田 貴士 | 宇田 豊 |
8枠 | 12番 | スマートファントム | 牡3 | 56.0kg | 岩田 望来 | 石橋 守 | 大川 徹 |
8枠 | 13番 | ハーツコンチェルト | 牡3 | 56.0kg | 松山 弘平 | 武井 亮 | (株)グリーンファーム |
ハーツクライ産駒のサスツルギとハーツコンチェルトが対角配置となっている。
関西テレビ放送賞ローズステークスからの考察
今年の神戸新聞杯は、2019年以来となる阪神競馬場開催に戻る。
2020年から2022年までは中京2200mで行われた神戸新聞杯が、今年は阪神2400mで行われるのだ。
神戸新聞杯と似ているのが、今年、阪神1800mに戻った関西テレビ放送賞ローズステークスである。
関西テレビ放送賞ローズステークスは、2020年から2022年にかけて中京2000mで行われていたが、今年、阪神1800mに戻っている。
今年の関西テレビ放送賞ローズステークスの1着馬は、7人気のマスクトディーヴァ。
マスクトディーヴァは、中京2000mの新馬戦を勝った後、阪神2000mの忘れな草賞で7着(2着同枠)に敗れ、 阪神1800mの3歳以上1勝クラスを勝ってきた馬。
今年の関西テレビ放送賞ローズステークスで2着に入ったのは、1人気のブレイディヴェーグ。
ブレイディヴェーグは、東京1800mの3歳未勝利戦を勝った後、東京2000mの3歳以上1勝クラスを勝ってきた馬で、デビュー戦から関西テレビ放送賞ローズステークスまで1人気だった。
結論
神戸新聞杯2023の出走馬で、阪神2400mを勝っている馬は、サトノグランツとサヴォーナの2頭。
この2頭のうち、気になるのはサヴォーナの方。
サヴォーナは、阪神2400mの1勝クラスのゆきやなぎ賞で2着、阪神2400mの1勝クラスのアザレア賞で1着、東京2400mのテレビ東京杯青葉賞で1着同枠の6着となっている。
おそらく、サヴォーナは阪神2400mの神戸新聞杯で連対の型を持っていると思う。
つまり、サヴォーナが連対しなければ、サヴォーナの筋が連対するのではないだろうか。
今回は、サヴォーナを軸にしてみる。
相手は、シーズンリッチ、ナイトインロンドン、ファントムシーフ、ハーツコンチェルトあたり。