中日スポーツ賞ファルコンステークス2025(第39回)の考察

昨年、中日スポーツ賞ファルコンステークスは、他の3歳特指G3重賞と同じく、別定戦から馬齢戦に変わった。

 

別定戦から馬齢戦に変わるということは、オープンや1勝クラスなどで収得賞金を稼いでいる馬でも、新馬や未勝利を勝った馬でも、斤量は同じということである。

 

実際、昨年の中日スポーツ賞ファルコンステークスは、2歳1勝クラスの秋明菊賞を勝ったダノンマッキンリーが1着、2着は2歳オープンのカンナステークスを勝っているオーキッドロマンスが入っている。

 

ただ、ダノンマッキンリーは7人気、オーキッドロマンスは5人気と上位人気ではない馬が連対しているが…

 

今年の中日スポーツ賞ファルコンステークスも荒れた結果になるのだろうか?

1400m戦からの考察

中日スポーツ賞ファルコンステークスは、中京1400mを舞台とする特指馬齢戦である。

 

現3歳世代が、経験できるオープン以上の芝1400m戦は、ダリア賞(新潟1400m)、ききょうステークス(中京1400m)、もみじステークス(京都1400m)、KBS京都賞ファンタジーステークス(京都1400m)、京王杯2歳ステークス(東京1400m)、紅梅ステークス(中京1400m)、クロッカスステークス(東京1400m)、報知杯フィリーズレビュー(阪神1400m)の8レース。

 

この8レースのうち、中京1400mで行われたのは、ききょうステークスと紅梅ステークス。

 

2025年ききょうステークス(3回中京3日・5頭立て)

1着 スリールミニョン 牝2 55㎏ 3枠3番(逆3番)永島まなみ騎手 5人気

2着 ブルーサンセット 牝2 55㎏ 5枠5番(逆1番)西村淳也騎手 4人気

 

2025年紅梅ステークス(1回中京6日・12頭立て)

1着 ナムラクララ 牝3 55㎏ 6枠8番(逆5番)西村淳也騎手 2人気

2着 インブロリオ 牝3 55㎏ 1枠1番(逆12番)ルメートル騎手 9人気

 

ききょうステークスと紅梅ステークスは、西村淳也騎手の騎乗馬が連対、正逆1番が連対。

中日スポーツ賞ファルコンステークス2025の出馬表

中日スポーツ賞ファルコンステークス2025には26頭が登録。

 

26頭の登録馬のうち、ウィルサヴァイブ、ウインマスカレード、デリュージョン、メイショウタマユラ、モンタルチーノ、ロヴィーサが回避、タガノアンファンとチューラワンサが抽選で外れ、18頭立て(フルゲート)となっている。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 タイセイカレント 牡3 57.0kg 丸山 元気 矢作 芳人 田中 成奉
1枠 2番 ライツユーアップ 牝3 55.0kg 角田 大和 角田 晃一 (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング
2枠 3番 バニーラビット 牡3 57.0kg 吉田 隼人 武 幸四郎 藤田 晋
2枠 4番 パンジャタワー 牡3 57.0kg 藤岡 佑介 橋口 慎介 (株)Deep Creek
3枠 5番 モズナナスター 牝3 55.0kg 丹内 祐次 矢作 芳人 (株)キャピタル・システム
3枠 6番 ヤンキーバローズ 牡3 57.0kg 岩田 望来 上村 洋行 猪熊 広次
4枠 7番 シルバーレイン 牡3 57.0kg C.ルメール 萩原 清 池谷 誠一
4枠 8番 ニタモノドウシ 牡3 57.0kg 菅原 明良 高木 登 嶋田 賢
5枠 9番 チムグクル 牡3 57.0kg 団野 大成 福永 祐一 金子真人ホールディングス(株)
5枠 10番 キャッスルレイク 牝3 55.0kg 亀田 温心 松下 武士 (株)ロードホースクラブ
6枠 11番 トータルクラリティ 牡3 57.0kg 北村 友一 池添 学 (有)キャロットファーム
6枠 12番 ラパンチュール 牝3 55.0kg 吉田 豊 蛯名 正義 広尾レース(株)
7枠 13番 クラスペディア 牡3 57.0kg 小崎 綾也 河嶋 宏樹 塚田 義広
7枠 14番 リリーフィールド 牝3 55.0kg 国分 恭介 小崎 憲 吉田 晴哉
7枠 15番 アーリントンロウ 牡3 57.0kg 西村 淳也 松下 武士 (有)シルクレーシング
8枠 16番 スマッシュアウト 牡3 57.0kg 永島 まなみ 栗田 徹 髙嶋 航
8枠 17番 モジャーリオ 牡3 57.0kg 斎藤 新 斎藤 誠 MOJA
8枠 18番 モンドデラモーレ 牡3 57.0kg 杉原 誠人 千葉 直人 吉田 和美

牝馬のモズナナスターとリリーフィールドが、対角配置となっている。

 

また、タワーオブロンドン産駒のパンジャタワーとアーリントンロウが、対角配置になっている。

新潟2歳ステークス1着馬参戦からの考察

今年の中日スポーツ賞ファルコンステークスに出走するトータルクラリティは、新潟2歳ステークス優勝馬。

 

新潟2歳ステークス優勝馬が、翌年の中日スポーツ賞ファルコンステークスに出走してきたケースは、2018年のフロンティアと2021年のショックアクションの2回だけ。

 

2018年中日スポーツ賞ファルコンステークス(2回中京3日・16頭立て)

1着 ミスターメロディ マル外 牡3 56㎏ 5枠10番(逆7番)福永祐一騎手 3人気

2着 アサクサゲンキ マル外 牡3 57㎏ 4枠7番(逆10番)武豊騎手 7人気

3着 フロンティア 牡3 57㎏ 4枠8番(逆9番)川田将雅騎手 5人気

 

2018年中日スポーツ賞ファルコンステークスを勝利したのは、マル外のミスターメロディ。

 

ミスターメロディは、デビュー戦から中日スポーツ賞ファルコンステークスの前走まで1人気に支持されてきたが、すべてダート戦だったという馬で、前走は3歳500万下条件戦(東京ダート1400m)を勝っていた2勝馬だった。

 

ミスターメロディの同枠馬のダノンスマッシュは、阪神1400mの2歳未勝利戦と京都1400mのもみじステークスを連勝した後、阪神1600mの朝日杯フューチュリティステークスに出走して5着になっていた馬。

 

2着になったアサクサゲンキは、ミスターメロディの対角に配置されていたマル外の馬。

 

アサクサゲンキは、小倉1200mの2歳未勝利戦と小倉2歳ステークスを連勝した後、京王杯2歳ステークスで3着、朝日杯フューチュリティステークスで10着だった馬。

 

アサクサゲンキの同枠馬で、3着だったフロンティアは、中京1600mの新馬戦と新潟2歳ステークスを連勝した後、デイリー杯2歳ステークス4着、朝日杯フューチュリティステークス8着だった馬。

 

2021年中日スポーツ賞ファルコンステークス(2回中京3日・15頭立て)

1着 ルークズネスト 牡3 56㎏ 1枠1番(逆15番)幸英明騎手 3人気

2着 グレナディアガーズ 牡3 57㎏ 3枠4番(逆12番)川田将雅騎手 1人気

3着 モントライゼ 牡3 57㎏ 7枠13番(逆3番)ルメール騎手 2人気

 

2021年中日スポーツ賞ファルコンステークスで勝ったルークズネストは、1400m戦を走っていない馬だった。

 

ルークズネストは、3戦目となる阪神1600mの2歳未勝利戦を勝った後、中京1600mの日刊スポーツ賞シンザン記念で2着になっていたノーザンファーム生産馬。

 

2着に入ったグレナディアガーズは、3戦目の阪神1400mの2歳未勝利戦を勝った後、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークスに出走し、1着になっていたノーザンファーム生産、サンデーレーシングが馬主の馬。

 

グレナディアガーズの同枠のサルビアは、新潟1400mの2歳新馬戦と京都1400mの2歳1勝クラスを連勝した後、KBS京都賞ファンタジーステークスで10着(1着平行)、阪神ジュベナイルフィリーズで8着(1着同枠)、デイリー杯クイーンカップで7着(2着同枠)になっていたノーザンファーム生産馬。

 

3着になったモントライゼは、阪神1200mの2歳未勝利戦1着、小倉2歳ステークス2着、京王杯2歳ステークス1着の後、朝日杯フューチュリティステークスに出走して10着に敗れていたノーザンファーム生産馬。

 

新潟2歳ステークス優勝馬のショックアクションは10着に敗れたが、3着馬の同枠になっていた。

 

新潟2歳ステークス優勝馬が出走した2018年と2021年の中日スポーツ賞ファルコンステークスは、1着馬が3人気で、年明けに賞金を稼いでいる馬という共通点がある。

 

また、2018年と2021年の中日スポーツ賞ファルコンステークスは、芝1400mを走っていない馬が優勝していた。

結論

今回は軸を決めずに、タイセイカレント、モンドデラモーレ、ニタモノドウシ、チムグクル、アーリントンロウあたりでボックスで遊んでみる。