
昨年、中日スポーツ賞ファルコンステークスは、他の3歳特指G3重賞と同じく、別定戦から馬齢戦に変わった。
別定戦から馬齢戦に変わるということは、オープンや1勝クラスなどで収得賞金を稼いでいる馬でも、新馬や未勝利を勝った馬でも、斤量は同じということである。
実際、昨年の中日スポーツ賞ファルコンステークスは、2歳1勝クラスの秋明菊賞を勝ったダノンマッキンリーが1着、2着は2歳オープンのカンナステークスを勝っているオーキッドロマンスが入っている。
ただ、ダノンマッキンリーは7人気、オーキッドロマンスは5人気と上位人気ではない馬が連対しているが…
今年の中日スポーツ賞ファルコンステークスも荒れた結果になるのだろうか?
1400m戦からの考察
中日スポーツ賞ファルコンステークスは、中京1400mを舞台とする特指馬齢戦である。
現3歳世代が、経験できるオープン以上の芝1400m戦は、ダリア賞(新潟1400m)、ききょうステークス(中京1400m)、もみじステークス(京都1400m)、KBS京都賞ファンタジーステークス(京都1400m)、京王杯2歳ステークス(東京1400m)、紅梅ステークス(中京1400m)、クロッカスステークス(東京1400m)、報知杯フィリーズレビュー(阪神1400m)の8レース。
この8レースのうち、中京1400mで行われたのは、ききょうステークスと紅梅ステークス。
2025年ききょうステークス(3回中京3日・5頭立て)
1着 スリールミニョン 牝2 55㎏ 3枠3番(逆3番)永島まなみ騎手 5人気
2着 ブルーサンセット 牝2 55㎏ 5枠5番(逆1番)西村淳也騎手 4人気
2025年紅梅ステークス(1回中京6日・12頭立て)
1着 ナムラクララ 牝3 55㎏ 6枠8番(逆5番)西村淳也騎手 2人気
2着 インブロリオ 牝3 55㎏ 1枠1番(逆12番)ルメートル騎手 9人気
ききょうステークスと紅梅ステークスは、西村淳也騎手の騎乗馬が連対、正逆1番が連対。
中日スポーツ賞ファルコンステークス2025の出馬表
中日スポーツ賞ファルコンステークス2025には26頭が登録。
26頭の登録馬のうち、ウィルサヴァイブ、ウインマスカレード、デリュージョン、メイショウタマユラ、モンタルチーノ、ロヴィーサが回避、タガノアンファンとチューラワンサが抽選で外れ、18頭立て(フルゲート)となっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | タイセイカレント | 牡3 | 57.0kg | 丸山 元気 | 矢作 芳人 | 田中 成奉 |
1枠 | 2番 | ライツユーアップ | 牝3 | 55.0kg | 角田 大和 | 角田 晃一 | (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング |
2枠 | 3番 | バニーラビット | 牡3 | 57.0kg | 吉田 隼人 | 武 幸四郎 | 藤田 晋 |
2枠 | 4番 | パンジャタワー | 牡3 | 57.0kg | 藤岡 佑介 | 橋口 慎介 | (株)Deep Creek |
3枠 | 5番 | モズナナスター | 牝3 | 55.0kg | 丹内 祐次 | 矢作 芳人 | (株)キャピタル・システム |
3枠 | 6番 | ヤンキーバローズ | 牡3 | 57.0kg | 岩田 望来 | 上村 洋行 | 猪熊 広次 |
4枠 | 7番 | シルバーレイン | 牡3 | 57.0kg | C.ルメール | 萩原 清 | 池谷 誠一 |
4枠 | 8番 | ニタモノドウシ | 牡3 | 57.0kg | 菅原 明良 | 高木 登 | 嶋田 賢 |
5枠 | 9番 | チムグクル | 牡3 | 57.0kg | 団野 大成 | 福永 祐一 | 金子真人ホールディングス(株) |
5枠 | 10番 | キャッスルレイク | 牝3 | 55.0kg | 亀田 温心 | 松下 武士 | (株)ロードホースクラブ |
6枠 | 11番 | トータルクラリティ | 牡3 | 57.0kg | 北村 友一 | 池添 学 | (有)キャロットファーム |
6枠 | 12番 | ラパンチュール | 牝3 | 55.0kg | 吉田 豊 | 蛯名 正義 | 広尾レース(株) |
7枠 | 13番 | クラスペディア | 牡3 | 57.0kg | 小崎 綾也 | 河嶋 宏樹 | 塚田 義広 |
7枠 | 14番 | リリーフィールド | 牝3 | 55.0kg | 国分 恭介 | 小崎 憲 | 吉田 晴哉 |
7枠 | 15番 | アーリントンロウ | 牡3 | 57.0kg | 西村 淳也 | 松下 武士 | (有)シルクレーシング |
8枠 | 16番 | スマッシュアウト | 牡3 | 57.0kg | 永島 まなみ | 栗田 徹 | 髙嶋 航 |
8枠 | 17番 | モジャーリオ | 牡3 | 57.0kg | 斎藤 新 | 斎藤 誠 | MOJA |
8枠 | 18番 | モンドデラモーレ | 牡3 | 57.0kg | 杉原 誠人 | 千葉 直人 | 吉田 和美 |
牝馬のモズナナスターとリリーフィールドが、対角配置となっている。
また、タワーオブロンドン産駒のパンジャタワーとアーリントンロウが、対角配置になっている。
新潟2歳ステークス1着馬参戦からの考察
今年の中日スポーツ賞ファルコンステークスに出走するトータルクラリティは、新潟2歳ステークス優勝馬。
新潟2歳ステークス優勝馬が、翌年の中日スポーツ賞ファルコンステークスに出走してきたケースは、2018年のフロンティアと2021年のショックアクションの2回だけ。
2018年中日スポーツ賞ファルコンステークス(2回中京3日・16頭立て)
1着 ミスターメロディ マル外 牡3 56㎏ 5枠10番(逆7番)福永祐一騎手 3人気
2着 アサクサゲンキ マル外 牡3 57㎏ 4枠7番(逆10番)武豊騎手 7人気
3着 フロンティア 牡3 57㎏ 4枠8番(逆9番)川田将雅騎手 5人気
2018年中日スポーツ賞ファルコンステークスを勝利したのは、マル外のミスターメロディ。
ミスターメロディは、デビュー戦から中日スポーツ賞ファルコンステークスの前走まで1人気に支持されてきたが、すべてダート戦だったという馬で、前走は3歳500万下条件戦(東京ダート1400m)を勝っていた2勝馬だった。
ミスターメロディの同枠馬のダノンスマッシュは、阪神1400mの2歳未勝利戦と京都1400mのもみじステークスを連勝した後、阪神1600mの朝日杯フューチュリティステークスに出走して5着になっていた馬。
2着になったアサクサゲンキは、ミスターメロディの対角に配置されていたマル外の馬。
アサクサゲンキは、小倉1200mの2歳未勝利戦と小倉2歳ステークスを連勝した後、京王杯2歳ステークスで3着、朝日杯フューチュリティステークスで10着だった馬。
アサクサゲンキの同枠馬で、3着だったフロンティアは、中京1600mの新馬戦と新潟2歳ステークスを連勝した後、デイリー杯2歳ステークス4着、朝日杯フューチュリティステークス8着だった馬。
2021年中日スポーツ賞ファルコンステークス(2回中京3日・15頭立て)
1着 ルークズネスト 牡3 56㎏ 1枠1番(逆15番)幸英明騎手 3人気
2着 グレナディアガーズ 牡3 57㎏ 3枠4番(逆12番)川田将雅騎手 1人気
3着 モントライゼ 牡3 57㎏ 7枠13番(逆3番)ルメール騎手 2人気
2021年中日スポーツ賞ファルコンステークスで勝ったルークズネストは、1400m戦を走っていない馬だった。
ルークズネストは、3戦目となる阪神1600mの2歳未勝利戦を勝った後、中京1600mの日刊スポーツ賞シンザン記念で2着になっていたノーザンファーム生産馬。
2着に入ったグレナディアガーズは、3戦目の阪神1400mの2歳未勝利戦を勝った後、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークスに出走し、1着になっていたノーザンファーム生産、サンデーレーシングが馬主の馬。
グレナディアガーズの同枠のサルビアは、新潟1400mの2歳新馬戦と京都1400mの2歳1勝クラスを連勝した後、KBS京都賞ファンタジーステークスで10着(1着平行)、阪神ジュベナイルフィリーズで8着(1着同枠)、デイリー杯クイーンカップで7着(2着同枠)になっていたノーザンファーム生産馬。
3着になったモントライゼは、阪神1200mの2歳未勝利戦1着、小倉2歳ステークス2着、京王杯2歳ステークス1着の後、朝日杯フューチュリティステークスに出走して10着に敗れていたノーザンファーム生産馬。
新潟2歳ステークス優勝馬のショックアクションは10着に敗れたが、3着馬の同枠になっていた。
新潟2歳ステークス優勝馬が出走した2018年と2021年の中日スポーツ賞ファルコンステークスは、1着馬が3人気で、年明けに賞金を稼いでいる馬という共通点がある。
また、2018年と2021年の中日スポーツ賞ファルコンステークスは、芝1400mを走っていない馬が優勝していた。
結論
今回は軸を決めずに、タイセイカレント、モンドデラモーレ、ニタモノドウシ、チムグクル、アーリントンロウあたりでボックスで遊んでみる。