天皇賞(春)2025(第171回)の考察

今年の天皇賞(春)は、みどりの日に行われる。

 

今年行われたG1で、祝日に行われたのは、天皇誕生日に行われたフェブラリーステークス。

 

今年のフェブラリーステークスは、キング騎手が騎乗した2人気のコスタノヴァが勝っているが、みどりの日に行われる今年の天皇賞(春)も、外国人騎手鞍上の馬が勝ってしまうのだろうか?

2010年天皇賞(春)からの考察

今年の天皇賞(春)に登録があるヘデントールは、前年の菊花賞で2着になった後、ハンデ重賞のダイヤモンドステークスに出走して優勝している馬である。

 

通常、明け4歳の有力馬は阪神大賞典や日経賞に出走すると思うが、なぜか、ヘデントールはハンデ重賞のダイヤモンドステークスに出走しているのだ。

 

ヘデントールのように、前年の菊花賞で2着に連対した後、ダイヤモンドステークスに出走して勝利し、天皇賞(春)に向かってきた馬に、フォゲッタブルがいる。

 

フォゲッタブルは、ラジオ日本賞セントライト記念で3着に入り、菊花賞の優先出走権を得て菊花賞に出走して2着に入り、スポーツニッポン賞ステイヤーズステークスで1着、有馬記念で4着、ダイヤモンドステークスで1着になり、天皇賞(春)で1人気に支持された4歳馬だった。

 

では、フォゲッタブルが1人気になっていた2010年天皇賞(春)を振り返ってみる。

 

2010年天皇賞(春)(18頭立て)

1着 ジャガーメイル 牡6 58㎏ 6枠12番(逆7番)ウィリアムズ騎手 2人気

2着 マイネルキッツ 牡7 58㎏ 8枠16番(逆3番)松岡正海騎手 4人気

3着 メイショウドンタク 牡4 58㎏ 2枠4番(逆15番)武幸四郎騎手 16人気

 

5月2日(3回京都4日)に行われた2010年天皇賞(春)を勝利したのは、ウィリアムズ騎手が騎乗した6歳馬のジャガーメイル。

 

ジャガーメイルは、前年の天皇賞(春)5着馬で、香港ヴァーズ(香港2400m)で4着になった後、ダイヤモンドステークス(東京3400m)出走取消(1着対角配置)、京都記念(京都2200m)2着の成績を残していた馬。(前年の天皇賞(春)で2着同枠配置・重賞は未勝利だった馬)

 

ジャガーメイルの同枠馬のミッキーペトラは、1600万下条件戦の但馬ステークス(阪神2000m)を勝ち、オープン入りした後、ハンデ戦の大阪―ハンブルクカップに出走し、2着になっていた4歳馬。

 

2010年天皇賞(春)で2着になったマイネルキッツは、前年の天皇賞(春)優勝馬。

 

マイネルキッツは、前年の天皇賞(春)を勝った後、 宝塚記念7着、京都大賞典7着、ジャパンカップ8着、有馬記念5着、アメリカジョッキークラブカップ4着、日経賞1着だった馬。(日経賞は59㎏斤量での勝利)

 

マイネルキッツの同枠は、ゴールデンメインとベルウッドローツェの2頭。

 

ゴールデンメインは、前年のスポーツニッポン賞ステイヤーズステークスで2着になっていた最下位人気の10歳騙馬。

 

ベルウッドローツェは、1000万下条件戦のグッドラックハンデキャップ(中山2500m)を勝った後、ダイヤモンドステークス2着、阪神大賞典10着の戦歴を刻んでいた4歳馬。

 

3着になったメイショウドンタクは、前々走の日経賞と前走の大阪―ハンブルクカップで同じ着順(11着)だった16人気の4歳馬。

 

前年の菊花賞で2着、ハンデ重賞のダイヤモンドステークスで1着になり、1人気に支持されたフォゲッタブルは、6着に敗れている。(1着平行・3着同枠)

 

2010年天皇賞(春)の結果から考えると、外国人騎手の騎乗馬、前年の天皇賞(春)で連対した馬あるいは連対馬の同枠にいた馬、1年以内のレースで58㎏以上の斤量で連対していた馬あたりが気になる。

天皇賞(春)2025の出馬表

天皇賞(春)2025には15頭が登録し、15頭全頭が出走してきた。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 アラタ 牡8 58.0kg 大野 拓弥 和田 勇介 村田 能光
2枠 2番 ウインエアフォルク 牡8 58.0kg 幸 英明 根本 康広 成富 直行
2枠 3番 ブローザホーン 牡6 58.0kg 菅原 明良 吉岡 辰弥 岡田 牧雄
3枠 4番 ジャンカズマ 牡7 58.0kg 野中 悠太郎 西田 雄一郎 吉田 和美
3枠 5番 サンライズアース 牡4 58.0kg 池添 謙一 石坂 公一 (株)ライフハウス
4枠 6番 ヘデントール 牡4 58.0kg D.レーン 木村 哲也 (有)キャロットファーム
4枠 7番 プラダリア 牡6 58.0kg 松山 弘平 池添 学 名古屋友豊(株)
5枠 8番 ショウナンラプンタ 牡4 58.0kg 武 豊 高野 友和 国本 哲秀
5枠 9番 シュヴァリエローズ 牡7 58.0kg 北村 友一 清水 久詞 (有)キャロットファーム
6枠 10番 リミットバスター 牡5 58.0kg 岩田 康誠 杉山 晴紀 草間 庸文
6枠 11番 マイネルエンペラー 牡5 58.0kg 丹内 祐次 清水 久詞 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
7枠 12番 ワープスピード 牡6 58.0kg 横山 和生 高木 登 山田 弘
7枠 13番 ジャスティンパレス 牡6 58.0kg 鮫島 克駿 杉山 晴紀 三木 正浩
8枠 14番 ビザンチンドリーム 牡4 58.0kg A.シュタルケ 坂口 智康 吉田 和美
8枠 15番 ハヤテノフクノスケ 牡4 58.0kg 岩田 望来 中村 直也 佐藤 範夫

6枠10番に配置されたリミットバスターは、2勝クラスを前走で勝ってきた馬である。

大阪杯からの考察

今年の天皇賞(春)の1着賞金は、大阪杯と同額の3億円となっている。

 

天皇賞(春)と大阪杯の1着賞金が同額だった2022年は、大阪杯優勝馬が8人気であり、天皇賞(春)の1着同枠馬が8人気という共通項があった。

 

今年の大阪杯の結果を見てみる。

 

2025年大阪杯(15頭立て)

1着 ベラジオオペラ 牡5 58㎏ 3枠5番(逆11番) 横山和生騎手 2人気

2着 ロードデルレイ 牡5 58㎏ 7枠13番(逆3番)西村淳也騎手 4人気

3着 ヨーホーレイク 牡7 58㎏ 4枠7番(逆9番)岩田望来騎手 8人気

 

2025年大阪杯を制したのは、前年の大阪杯を勝っていた2人気の5歳馬のベラジオオペラ。

 

ベラジオオペラは、前年の大阪杯以降に賞金加算がなかった馬である。

 

ベラジオオペラの同枠馬のソールオリエンスは、前年の京都代替開催の宝塚記念で2着になっていたG1馬。

 

2着になったロードデルレイは、中京代替開催の日経新春杯を勝っていたG1初出走だった4人気の5歳馬。

 

ロードデルレイの同枠のステレンボッシュは、前年の桜花賞1着、優駿牝馬2着歴を持つ3人気の4歳牝馬。

 

3着になったヨーホーレイクは、同年の京都記念を勝っていた8人気の7歳馬。

 

今年の大阪杯は、5歳馬同士の決着であったが、枠としてはG1馬の入った枠で決まっている。

結論

条件馬のムッシュシェクルが出走した1993年天皇賞(春)は、前年の菊花賞を勝利し、同年の日経賞を勝っていた5歳馬ライスシャワー(2人気)が優勝し、2着には前年の天皇賞(春)を勝利し、G2の産経大阪杯を勝ってきた7歳馬のメジロマックイーン(1人気)が入っている。(3着は前年の有馬記念を勝っているメジロパーマー)

 

また、条件馬のドリームパートナーが出走した2008年天皇賞(春)は、前年の菊花賞を勝ち、G2の産経大阪杯で3着に惜敗していたアサクサキングス(1人気)と同枠になった同年の阪神大賞典優勝馬のアドマイヤジュピタ(3人気)が1着、2着は前年の天皇賞(秋)を勝っていたメイショウサムソン(2人気)が入っている。

 

この結果を踏まえて考えると、G1馬の入った枠あるいは1人気と2人気のいる枠が気になる。

 

今年の天皇賞(春)の出走馬で、G1を勝っている馬は、ブローザホーンとジャスティンパレスの2頭。

 

今回は、ジャスティンパレスを軸にしてみる。

 

相手は、ブローザホーン、サンライズアース、ヘデントールあたり。

 

抑えに、サンライズアースとヘデントールの馬連も。