
今年の天皇賞(春)は、みどりの日に行われる。
今年行われたG1で、祝日に行われたのは、天皇誕生日に行われたフェブラリーステークス。
今年のフェブラリーステークスは、キング騎手が騎乗した2人気のコスタノヴァが勝っているが、みどりの日に行われる今年の天皇賞(春)も、外国人騎手鞍上の馬が勝ってしまうのだろうか?
2010年天皇賞(春)からの考察
今年の天皇賞(春)に登録があるヘデントールは、前年の菊花賞で2着になった後、ハンデ重賞のダイヤモンドステークスに出走して優勝している馬である。
通常、明け4歳の有力馬は阪神大賞典や日経賞に出走すると思うが、なぜか、ヘデントールはハンデ重賞のダイヤモンドステークスに出走しているのだ。
ヘデントールのように、前年の菊花賞で2着に連対した後、ダイヤモンドステークスに出走して勝利し、天皇賞(春)に向かってきた馬に、フォゲッタブルがいる。
フォゲッタブルは、ラジオ日本賞セントライト記念で3着に入り、菊花賞の優先出走権を得て菊花賞に出走して2着に入り、スポーツニッポン賞ステイヤーズステークスで1着、有馬記念で4着、ダイヤモンドステークスで1着になり、天皇賞(春)で1人気に支持された4歳馬だった。
では、フォゲッタブルが1人気になっていた2010年天皇賞(春)を振り返ってみる。
2010年天皇賞(春)(18頭立て)
1着 ジャガーメイル 牡6 58㎏ 6枠12番(逆7番)ウィリアムズ騎手 2人気
2着 マイネルキッツ 牡7 58㎏ 8枠16番(逆3番)松岡正海騎手 4人気
3着 メイショウドンタク 牡4 58㎏ 2枠4番(逆15番)武幸四郎騎手 16人気
5月2日(3回京都4日)に行われた2010年天皇賞(春)を勝利したのは、ウィリアムズ騎手が騎乗した6歳馬のジャガーメイル。
ジャガーメイルは、前年の天皇賞(春)5着馬で、香港ヴァーズ(香港2400m)で4着になった後、ダイヤモンドステークス(東京3400m)出走取消(1着対角配置)、京都記念(京都2200m)2着の成績を残していた馬。(前年の天皇賞(春)で2着同枠配置・重賞は未勝利だった馬)
ジャガーメイルの同枠馬のミッキーペトラは、1600万下条件戦の但馬ステークス(阪神2000m)を勝ち、オープン入りした後、ハンデ戦の大阪―ハンブルクカップに出走し、2着になっていた4歳馬。
2010年天皇賞(春)で2着になったマイネルキッツは、前年の天皇賞(春)優勝馬。
マイネルキッツは、前年の天皇賞(春)を勝った後、 宝塚記念7着、京都大賞典7着、ジャパンカップ8着、有馬記念5着、アメリカジョッキークラブカップ4着、日経賞1着だった馬。(日経賞は59㎏斤量での勝利)
マイネルキッツの同枠は、ゴールデンメインとベルウッドローツェの2頭。
ゴールデンメインは、前年のスポーツニッポン賞ステイヤーズステークスで2着になっていた最下位人気の10歳騙馬。
ベルウッドローツェは、1000万下条件戦のグッドラックハンデキャップ(中山2500m)を勝った後、ダイヤモンドステークス2着、阪神大賞典10着の戦歴を刻んでいた4歳馬。
3着になったメイショウドンタクは、前々走の日経賞と前走の大阪―ハンブルクカップで同じ着順(11着)だった16人気の4歳馬。
前年の菊花賞で2着、ハンデ重賞のダイヤモンドステークスで1着になり、1人気に支持されたフォゲッタブルは、6着に敗れている。(1着平行・3着同枠)
2010年天皇賞(春)の結果から考えると、外国人騎手の騎乗馬、前年の天皇賞(春)で連対した馬あるいは連対馬の同枠にいた馬、1年以内のレースで58㎏以上の斤量で連対していた馬あたりが気になる。
天皇賞(春)2025の出馬表
天皇賞(春)2025には15頭が登録し、15頭全頭が出走してきた。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | アラタ | 牡8 | 58.0kg | 大野 拓弥 | 和田 勇介 | 村田 能光 |
2枠 | 2番 | ![]() |
牡8 | 58.0kg | 幸 英明 | 根本 康広 | 成富 直行 |
2枠 | 3番 | ブローザホーン | 牡6 | 58.0kg | 菅原 明良 | 吉岡 辰弥 | 岡田 牧雄 |
3枠 | 4番 | ジャンカズマ | 牡7 | 58.0kg | 野中 悠太郎 | 西田 雄一郎 | 吉田 和美 |
3枠 | 5番 | サンライズアース | 牡4 | 58.0kg | 池添 謙一 | 石坂 公一 | (株)ライフハウス |
4枠 | 6番 | ヘデントール | 牡4 | 58.0kg | D.レーン | 木村 哲也 | (有)キャロットファーム |
4枠 | 7番 | プラダリア | 牡6 | 58.0kg | 松山 弘平 | 池添 学 | 名古屋友豊(株) |
5枠 | 8番 | ショウナンラプンタ | 牡4 | 58.0kg | 武 豊 | 高野 友和 | 国本 哲秀 |
5枠 | 9番 | シュヴァリエローズ | 牡7 | 58.0kg | 北村 友一 | 清水 久詞 | (有)キャロットファーム |
6枠 | 10番 | リミットバスター | 牡5 | 58.0kg | 岩田 康誠 | 杉山 晴紀 | 草間 庸文 |
6枠 | 11番 | マイネルエンペラー | 牡5 | 58.0kg | 丹内 祐次 | 清水 久詞 | (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン |
7枠 | 12番 | ワープスピード | 牡6 | 58.0kg | 横山 和生 | 高木 登 | 山田 弘 |
7枠 | 13番 | ジャスティンパレス | 牡6 | 58.0kg | 鮫島 克駿 | 杉山 晴紀 | 三木 正浩 |
8枠 | 14番 | ビザンチンドリーム | 牡4 | 58.0kg | A.シュタルケ | 坂口 智康 | 吉田 和美 |
8枠 | 15番 | ハヤテノフクノスケ | 牡4 | 58.0kg | 岩田 望来 | 中村 直也 | 佐藤 範夫 |
6枠10番に配置されたリミットバスターは、2勝クラスを前走で勝ってきた馬である。
大阪杯からの考察
今年の天皇賞(春)の1着賞金は、大阪杯と同額の3億円となっている。
天皇賞(春)と大阪杯の1着賞金が同額だった2022年は、大阪杯優勝馬が8人気であり、天皇賞(春)の1着同枠馬が8人気という共通項があった。
今年の大阪杯の結果を見てみる。
2025年大阪杯(15頭立て)
1着 ベラジオオペラ 牡5 58㎏ 3枠5番(逆11番) 横山和生騎手 2人気
2着 ロードデルレイ 牡5 58㎏ 7枠13番(逆3番)西村淳也騎手 4人気
3着 ヨーホーレイク 牡7 58㎏ 4枠7番(逆9番)岩田望来騎手 8人気
2025年大阪杯を制したのは、前年の大阪杯を勝っていた2人気の5歳馬のベラジオオペラ。
ベラジオオペラは、前年の大阪杯以降に賞金加算がなかった馬である。
ベラジオオペラの同枠馬のソールオリエンスは、前年の京都代替開催の宝塚記念で2着になっていたG1馬。
2着になったロードデルレイは、中京代替開催の日経新春杯を勝っていたG1初出走だった4人気の5歳馬。
ロードデルレイの同枠のステレンボッシュは、前年の桜花賞1着、優駿牝馬2着歴を持つ3人気の4歳牝馬。
3着になったヨーホーレイクは、同年の京都記念を勝っていた8人気の7歳馬。
今年の大阪杯は、5歳馬同士の決着であったが、枠としてはG1馬の入った枠で決まっている。
結論
条件馬のムッシュシェクルが出走した1993年天皇賞(春)は、前年の菊花賞を勝利し、同年の日経賞を勝っていた5歳馬ライスシャワー(2人気)が優勝し、2着には前年の天皇賞(春)を勝利し、G2の産経大阪杯を勝ってきた7歳馬のメジロマックイーン(1人気)が入っている。(3着は前年の有馬記念を勝っているメジロパーマー)
また、条件馬のドリームパートナーが出走した2008年天皇賞(春)は、前年の菊花賞を勝ち、G2の産経大阪杯で3着に惜敗していたアサクサキングス(1人気)と同枠になった同年の阪神大賞典優勝馬のアドマイヤジュピタ(3人気)が1着、2着は前年の天皇賞(秋)を勝っていたメイショウサムソン(2人気)が入っている。
この結果を踏まえて考えると、G1馬の入った枠あるいは1人気と2人気のいる枠が気になる。
今年の天皇賞(春)の出走馬で、G1を勝っている馬は、ブローザホーンとジャスティンパレスの2頭。
今回は、ジャスティンパレスを軸にしてみる。
相手は、ブローザホーン、サンライズアース、ヘデントールあたり。
抑えに、サンライズアースとヘデントールの馬連も。