ニュージーランドトロフィー2025(第43回)の考察

東京1600mで行われるNHKマイルカップには、中山1600mのG2ニュージーランドトロフィーと阪神1600mのG3チャーチルダウンズカップの2つのステップレースが用意されている。

 

アーリントンカップからレース名が変わったチャーチルダウンズカップは、京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスで2着同枠の3着になっていたランスオブカオスが制し、2着には、ランスオブカオスの同枠馬で、中京代替開催の日刊スポーツ賞シンザン記念で2着に入っていたアルテヴェローチェを起用した。

 

今年のニュージーランドトロフィーには、京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスを勝利したアドマイヤズームが出走してきたが、彼の着順は1着なのだろうか…

ニュージーランドトロフィー2025の出馬表

ニュージーランドトロフィー2025には15頭が登録したが、ミストレスが回避し、14頭立てとなっている。

 

ムイとルージュラナキラの2頭は、桜花賞にも登録していたが、桜花賞で除外されたため、ニュージーランドトロフィー出走となっている。

馬番 馬 名 性齢 斤量 騎手 調教師 馬主
1枠 1番 チョングク 牡3 57.0kg 丸田 恭で 南田 美知雄 (有)ミルファーム
2枠 2番 コートアリシアン 牝3 55.0kg 菅原 明良 伊藤 大士 吉田 照哉
3枠 3番 ベイビーキッス 牝3 55.0kg 原 優介 青木 孝文 江川 伸夫
3枠 4番 ルナルーチェット 牝3 55.0kg 横山 武史 国枝 栄 (有)社台レースホース
4枠 5番 ミーントゥビー 牝3 55.0kg 松岡 正海 堀内 岳志 塚本 幹雄
4枠 6番 ルージュラナキラ 牝3 55.0kg 岩田 康誠 加藤 征弘 (株)東京ホースレーシング
5枠 7番 アドマイヤズーム 牡3 57.0kg 川田 将雅 友道 康夫 近藤 旬子
5枠 8番 シュバルツマサムネ 牡3 57.0kg 田辺 裕信 杉山 佳明 塩澤 正樹
6枠 9番 ジェットマグナム 牡3 57.0kg 三浦 皇成 安達 昭夫 Him Rock Racingホールディングス(株)
6枠 10番 ムイ 牝3 55.0kg 今村 聖奈 笹田 和秀 平山 靖
7枠 11番 アタラシイカドデニ 牡3 57.0kg 吉田 豊 上原 博之 石田 勇
7枠 12番 プリティディーヴァ 牝3 55.0kg J.モレイラ 田中 博康 吉田 和美
8枠 13番 イミグラントソング 牡3 57.0kg 石川 裕紀人 辻 哲英 吉田 勝己
8枠 14番 ストレイトトーカー 牡3 57.0kg 大野 拓弥 岩戸 孝樹 ゴドルフィン

朝日杯フューチュリティステークスを勝ったアドマイヤズームは、5枠7番に配置された。

地方馬出走年の翌年からの考察

昨年のニュージーランドトロフィーは、地方馬のエイムフォーエースが出走していた。

 

今年のニュージーランドトロフィーには、地方馬の出走がない。

 

地方馬が出走したことによる影響というものは、地方馬が出走した年だけでなく、翌年にも影響が残ると思う。

 

まずは、地方馬が出走した翌年のニュージーランドトロフィーの結果を振り返ってみる。

 

ニュージーランドトロフィーに地方馬が出走した年は、2001年、2007年、2024年の3回。

 

ということは、2002年、2008年が対象年となってくるが、併せて、2001年と2007年も見てみる。

 

出走取消が発生した2001年ニュージーランドトロフィーは、15頭立てとなっていた。

 

マル外のラモンターニャ(6枠11番配置)が出走取消となった2001年ニュージーランドトロフィーは、2枠3番配置の3人気キタサンチャンネルが1着、6枠10番配置の1人気ネイティヴハート(地方馬)が2着、キタサンチャンネルの同枠馬の2人気エアヴァルジャンが3着になっていた。

 

そして、2001年ニュージーランドトロフィーの最下位人気は、5枠9番配置のマイネルレガリアで、マイネルレガリアは13着に惨敗していた。

 

翌年の2002年ニュージーランドトロフィーは、15頭立てで行われた。

 

2002年ニュージーランドトロフィーは、5枠9番配置のマル外の11人気タイキリオンが1着、4枠6番配置のマル外の1人気サーガノヴェルが2着、2枠3番配置のマル外の5人気メジャーカフェが3着になっている。

 

2001年ニュージーランドトロフィーと2002年ニュージーランドトロフィーを比べてみると、2001年の最下位人気の馬の馬番が2002年1着馬の馬番に使われ、2着馬は1人気で統一、2001年の1着馬の馬番が2002年3着馬の馬番にスライドしている。

 

2007年ニュージーランドトロフィーは、16頭立てで行われ、ボスアミーゴという地方馬が2枠4番に配置され、14人気になっていた。

 

2007年ニュージーランドトロフィーは、3枠6番配置の11人気トーホウレーサーが1着、2枠3番配置の最下位人気マイネルフォーグが2着、6枠12番配置のマル外の8人気ワールドハンターが3着という結果になっていた。

 

翌年の2008年ニュージーランドトロフィーは、16頭立てで行われた。

 

2008年ニュージーランドトロフィーは、2枠4番に配置された6人気サトノプログレスが1着、6枠11番配置のマル外エーシンフォワードが2着、4枠7番に配置された2人気アサクサダンディが3着。

 

2007ニュージーランドトロフィーと2008年ニュージーランドトロフィーを比べてみると、2007年の地方馬(14人気)の馬番が2008年1着馬の馬番に受け継がれ、2007年の15人気の馬番である6枠11番が2008年2着馬の馬番にスライド、2007年の2人気(4枠7番)が2008年の2人気(4枠7番)と重なり、2008年の3着席になっていた。

 

2024年ニュージーランドトロフィーは16頭立てで行われ、5枠10番配置に地方馬のエイムフォーエースが配置され、エイムフォーエースは15人気となっていた。

朝日杯フューチュリティステークス1着馬出走からの考察

京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスを勝利したアドマイヤズームが、今年のニュージーランドトロフィーに出走してきた。

 

過去に、朝日杯フューチュリティステークスを勝利した馬が、ニュージーランドトロフィーに出走してきたのは、2008年のゴスホークケン、2011年のグランプリボス、2023年のドルチェモアの3頭しかいない。

 

マル外のゴスホークケンは、東京1600mの2歳新馬戦を勝った後、東京1800mの東京スポーツ杯2歳ステークスを1人気で4着、中山1600mの朝日杯フューチュリティステークスを3人気で勝利し、2008年ニュージーランドトロフィー(中山1600m)に1人気で出走してきた。

 

2008年ニュージーランドトロフィーを勝ったのは、中山1600mの3歳500万下条件戦を勝ってきたサトノプログレス(6人気)で、サトノプログレスは、中山1600mの3歳未勝利戦で初勝利を挙げた馬だった。

 

2008年ニュージーランドトロフィーで2着になったマル外のエーシンフォワード(5人気)は、京都1400mの2歳新馬戦と2歳500万下条件戦を連勝した後、中山1600mの朝日杯フューチュリティステークスで9着、阪神1600mのアーリントンカップで2着になっていた馬。

 

前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝っていたゴスホークケンは、12着に惨敗している。(1着馬の対角配置)

 

グランプリボスは、札幌1500mの2歳新馬戦で初勝利を挙げた後、京都1600mのデイリー杯2歳ステークスで7着、東京1400mの京王杯2歳ステークスで1着、中山1600mの朝日杯フューチュリティステークスで1着、阪神1800mのスプリングステークスで4着となり、阪神1600mで行われた2011年ニュージーランドトロフィーに1人気で出走してきた。

 

2011年ニュージーランドトロフィーを制したのは、2戦目の阪神1600mの2歳未勝利戦で初勝利を飾った後、7戦目の阪神1400mの2歳500万下条件戦で2勝目を挙げ、阪神1800mのスプリングステークスで5着になっていたエイシンオスマン(12人気)。

 

2011年ニュージーランドトロフィーで2着になったのは、函館1200mの2歳新馬戦を勝った後、5戦目の阪神1400mの3歳500万下条件戦で2勝目を挙げていたエーシンジャッカル(7人気)。

 

前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝っていたグランプリボスは3着に終わり、連対馬の筋にもなっていない。

 

ドルチェモアは、札幌1500mの2歳新馬戦、東京1600mのサウジアラビアロイヤルカップ、阪神1600mの朝日杯フューチュリティステークスを3連勝し、中山1600mの2023年ニュージーランドトロフィーに1人気で出走してきた。

 

2023年ニュージーランドトロフィーを勝利したのは、中山1600mの3歳未勝利戦と3歳1勝クラスを連勝していたエエヤン(2人気)。

 

2023年ニュージーランドトロフィーで2着になったウンブライル(5人気)は、東京1400mの2歳新馬戦と阪神1400mのもみじステークスを連勝した後、阪神1600mの阪神ジュベナイルフィリーズ15着、東京1600mのデイリー杯クイーンカップ6着の成績を残していた牝馬。

 

前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝っていたドルチェモアは7着に沈み、連対馬の筋にもなっていない。

 

前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝った馬が出走した2008年、2011年、2023年のニュージーランドトロフィーは、ニュージーランドトロフィーと同じ舞台設定を勝っている馬が1着になっている。

 

また、前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝った馬は連対しておらず、年明け後に賞金を加算していた馬が連対していた。

結論

中山1600mで行われた2008年ニュージーランドトロフィーを勝ったサトノプログレスは、中山1600mの2歳未勝利戦で2着、中山1600mの3歳未勝利戦で1着という中山1600m連続連対歴を持っていた。(共に1人気)

 

阪神1600mで行われた2011年ニュージーランドトロフィーを勝利したエイシンオスマンは、阪神1600mの2歳新馬戦で2着、阪神1600mの2歳未勝利戦で1着という阪神1600m連続連対歴を持っていた。

 

中山1600mで行われた2023年ニュージーランドトロフィーの覇者となったエエヤンは、中山1600mの3歳未勝利戦と3歳1勝クラスを連勝する中山1600m連続1着歴を有していた。

 

今年のニュージーランドトロフィーは、通常の中山1600mで行われる。

 

今年のニュージーランドトロフィーの出走馬で、中山1600m連続連対歴を持つのが、アタラシイカドデニである。

 

アタラシイカドデニが連対しないならば、同枠のプリティディーヴァが連対すると思うので、アタラシイカドデニ(プリティディーヴァ)を軸とする。

 

相手は、アドマイヤズーム、ムイ、ストレイトトーカーあたり。