
東京1600mで行われるNHKマイルカップには、中山1600mのG2ニュージーランドトロフィーと阪神1600mのG3チャーチルダウンズカップの2つのステップレースが用意されている。
アーリントンカップからレース名が変わったチャーチルダウンズカップは、京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスで2着同枠の3着になっていたランスオブカオスが制し、2着には、ランスオブカオスの同枠馬で、中京代替開催の日刊スポーツ賞シンザン記念で2着に入っていたアルテヴェローチェを起用した。
今年のニュージーランドトロフィーには、京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスを勝利したアドマイヤズームが出走してきたが、彼の着順は1着なのだろうか…
ニュージーランドトロフィー2025の出馬表
ニュージーランドトロフィー2025には15頭が登録したが、ミストレスが回避し、14頭立てとなっている。
ムイとルージュラナキラの2頭は、桜花賞にも登録していたが、桜花賞で除外されたため、ニュージーランドトロフィー出走となっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | チョングク | 牡3 | 57.0kg | 丸田 恭で | 南田 美知雄 | (有)ミルファーム |
2枠 | 2番 | コートアリシアン | 牝3 | 55.0kg | 菅原 明良 | 伊藤 大士 | 吉田 照哉 |
3枠 | 3番 | ベイビーキッス | 牝3 | 55.0kg | 原 優介 | 青木 孝文 | 江川 伸夫 |
3枠 | 4番 | ルナルーチェット | 牝3 | 55.0kg | 横山 武史 | 国枝 栄 | (有)社台レースホース |
4枠 | 5番 | ミーントゥビー | 牝3 | 55.0kg | 松岡 正海 | 堀内 岳志 | 塚本 幹雄 |
4枠 | 6番 | ルージュラナキラ | 牝3 | 55.0kg | 岩田 康誠 | 加藤 征弘 | (株)東京ホースレーシング |
5枠 | 7番 | アドマイヤズーム | 牡3 | 57.0kg | 川田 将雅 | 友道 康夫 | 近藤 旬子 |
5枠 | 8番 | シュバルツマサムネ | 牡3 | 57.0kg | 田辺 裕信 | 杉山 佳明 | 塩澤 正樹 |
6枠 | 9番 | ジェットマグナム | 牡3 | 57.0kg | 三浦 皇成 | 安達 昭夫 | Him Rock Racingホールディングス(株) |
6枠 | 10番 | ムイ | 牝3 | 55.0kg | 今村 聖奈 | 笹田 和秀 | 平山 靖 |
7枠 | 11番 | ![]() |
牡3 | 57.0kg | 吉田 豊 | 上原 博之 | 石田 勇 |
7枠 | 12番 | ![]() |
牝3 | 55.0kg | J.モレイラ | 田中 博康 | 吉田 和美 |
8枠 | 13番 | イミグラントソング | 牡3 | 57.0kg | 石川 裕紀人 | 辻 哲英 | 吉田 勝己 |
8枠 | 14番 | ストレイトトーカー | 牡3 | 57.0kg | 大野 拓弥 | 岩戸 孝樹 | ゴドルフィン |
朝日杯フューチュリティステークスを勝ったアドマイヤズームは、5枠7番に配置された。
地方馬出走年の翌年からの考察
昨年のニュージーランドトロフィーは、地方馬のエイムフォーエースが出走していた。
今年のニュージーランドトロフィーには、地方馬の出走がない。
地方馬が出走したことによる影響というものは、地方馬が出走した年だけでなく、翌年にも影響が残ると思う。
まずは、地方馬が出走した翌年のニュージーランドトロフィーの結果を振り返ってみる。
ニュージーランドトロフィーに地方馬が出走した年は、2001年、2007年、2024年の3回。
ということは、2002年、2008年が対象年となってくるが、併せて、2001年と2007年も見てみる。
出走取消が発生した2001年ニュージーランドトロフィーは、15頭立てとなっていた。
マル外のラモンターニャ(6枠11番配置)が出走取消となった2001年ニュージーランドトロフィーは、2枠3番配置の3人気キタサンチャンネルが1着、6枠10番配置の1人気ネイティヴハート(地方馬)が2着、キタサンチャンネルの同枠馬の2人気エアヴァルジャンが3着になっていた。
そして、2001年ニュージーランドトロフィーの最下位人気は、5枠9番配置のマイネルレガリアで、マイネルレガリアは13着に惨敗していた。
翌年の2002年ニュージーランドトロフィーは、15頭立てで行われた。
2002年ニュージーランドトロフィーは、5枠9番配置のマル外の11人気タイキリオンが1着、4枠6番配置のマル外の1人気サーガノヴェルが2着、2枠3番配置のマル外の5人気メジャーカフェが3着になっている。
2001年ニュージーランドトロフィーと2002年ニュージーランドトロフィーを比べてみると、2001年の最下位人気の馬の馬番が2002年1着馬の馬番に使われ、2着馬は1人気で統一、2001年の1着馬の馬番が2002年3着馬の馬番にスライドしている。
2007年ニュージーランドトロフィーは、16頭立てで行われ、ボスアミーゴという地方馬が2枠4番に配置され、14人気になっていた。
2007年ニュージーランドトロフィーは、3枠6番配置の11人気トーホウレーサーが1着、2枠3番配置の最下位人気マイネルフォーグが2着、6枠12番配置のマル外の8人気ワールドハンターが3着という結果になっていた。
翌年の2008年ニュージーランドトロフィーは、16頭立てで行われた。
2008年ニュージーランドトロフィーは、2枠4番に配置された6人気サトノプログレスが1着、6枠11番配置のマル外エーシンフォワードが2着、4枠7番に配置された2人気アサクサダンディが3着。
2007ニュージーランドトロフィーと2008年ニュージーランドトロフィーを比べてみると、2007年の地方馬(14人気)の馬番が2008年1着馬の馬番に受け継がれ、2007年の15人気の馬番である6枠11番が2008年2着馬の馬番にスライド、2007年の2人気(4枠7番)が2008年の2人気(4枠7番)と重なり、2008年の3着席になっていた。
2024年ニュージーランドトロフィーは16頭立てで行われ、5枠10番配置に地方馬のエイムフォーエースが配置され、エイムフォーエースは15人気となっていた。
朝日杯フューチュリティステークス1着馬出走からの考察
京都代替開催の朝日杯フューチュリティステークスを勝利したアドマイヤズームが、今年のニュージーランドトロフィーに出走してきた。
過去に、朝日杯フューチュリティステークスを勝利した馬が、ニュージーランドトロフィーに出走してきたのは、2008年のゴスホークケン、2011年のグランプリボス、2023年のドルチェモアの3頭しかいない。
マル外のゴスホークケンは、東京1600mの2歳新馬戦を勝った後、東京1800mの東京スポーツ杯2歳ステークスを1人気で4着、中山1600mの朝日杯フューチュリティステークスを3人気で勝利し、2008年ニュージーランドトロフィー(中山1600m)に1人気で出走してきた。
2008年ニュージーランドトロフィーを勝ったのは、中山1600mの3歳500万下条件戦を勝ってきたサトノプログレス(6人気)で、サトノプログレスは、中山1600mの3歳未勝利戦で初勝利を挙げた馬だった。
2008年ニュージーランドトロフィーで2着になったマル外のエーシンフォワード(5人気)は、京都1400mの2歳新馬戦と2歳500万下条件戦を連勝した後、中山1600mの朝日杯フューチュリティステークスで9着、阪神1600mのアーリントンカップで2着になっていた馬。
前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝っていたゴスホークケンは、12着に惨敗している。(1着馬の対角配置)
グランプリボスは、札幌1500mの2歳新馬戦で初勝利を挙げた後、京都1600mのデイリー杯2歳ステークスで7着、東京1400mの京王杯2歳ステークスで1着、中山1600mの朝日杯フューチュリティステークスで1着、阪神1800mのスプリングステークスで4着となり、阪神1600mで行われた2011年ニュージーランドトロフィーに1人気で出走してきた。
2011年ニュージーランドトロフィーを制したのは、2戦目の阪神1600mの2歳未勝利戦で初勝利を飾った後、7戦目の阪神1400mの2歳500万下条件戦で2勝目を挙げ、阪神1800mのスプリングステークスで5着になっていたエイシンオスマン(12人気)。
2011年ニュージーランドトロフィーで2着になったのは、函館1200mの2歳新馬戦を勝った後、5戦目の阪神1400mの3歳500万下条件戦で2勝目を挙げていたエーシンジャッカル(7人気)。
前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝っていたグランプリボスは3着に終わり、連対馬の筋にもなっていない。
ドルチェモアは、札幌1500mの2歳新馬戦、東京1600mのサウジアラビアロイヤルカップ、阪神1600mの朝日杯フューチュリティステークスを3連勝し、中山1600mの2023年ニュージーランドトロフィーに1人気で出走してきた。
2023年ニュージーランドトロフィーを勝利したのは、中山1600mの3歳未勝利戦と3歳1勝クラスを連勝していたエエヤン(2人気)。
2023年ニュージーランドトロフィーで2着になったウンブライル(5人気)は、東京1400mの2歳新馬戦と阪神1400mのもみじステークスを連勝した後、阪神1600mの阪神ジュベナイルフィリーズ15着、東京1600mのデイリー杯クイーンカップ6着の成績を残していた牝馬。
前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝っていたドルチェモアは7着に沈み、連対馬の筋にもなっていない。
前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝った馬が出走した2008年、2011年、2023年のニュージーランドトロフィーは、ニュージーランドトロフィーと同じ舞台設定を勝っている馬が1着になっている。
また、前年の朝日杯フューチュリティステークスを勝った馬は連対しておらず、年明け後に賞金を加算していた馬が連対していた。
結論
中山1600mで行われた2008年ニュージーランドトロフィーを勝ったサトノプログレスは、中山1600mの2歳未勝利戦で2着、中山1600mの3歳未勝利戦で1着という中山1600m連続連対歴を持っていた。(共に1人気)
阪神1600mで行われた2011年ニュージーランドトロフィーを勝利したエイシンオスマンは、阪神1600mの2歳新馬戦で2着、阪神1600mの2歳未勝利戦で1着という阪神1600m連続連対歴を持っていた。
中山1600mで行われた2023年ニュージーランドトロフィーの覇者となったエエヤンは、中山1600mの3歳未勝利戦と3歳1勝クラスを連勝する中山1600m連続1着歴を有していた。
今年のニュージーランドトロフィーは、通常の中山1600mで行われる。
今年のニュージーランドトロフィーの出走馬で、中山1600m連続連対歴を持つのが、アタラシイカドデニである。
アタラシイカドデニが連対しないならば、同枠のプリティディーヴァが連対すると思うので、アタラシイカドデニ(プリティディーヴァ)を軸とする。
相手は、アドマイヤズーム、ムイ、ストレイトトーカーあたり。