京都開催の東海テレビ杯東海ステークスからの考察
フェブラリーステークスのステップレースは、根岸ステークスと東海テレビ杯東海ステークスの2レース。
根岸ステークスと東海テレビ杯東海ステークスで1着になった馬には、フェブラリーステークスへの優先出走権が与えられる。
ただし、今年のフェブラリーステークスには、今年の根岸ステークスと東海テレビ杯東海ステークスの1着馬は登録すらしてこなかった。
ここがポイントの1つになってくるのであろう。
さて、今年の東海テレビ杯東海ステークスは京都競馬場で行われたのだが、2013年に5月から1月に日程移動されてから、東海テレビ杯東海ステークスが京都競馬場で行われたのは、2020年と今年だけである。
まずは、ココから探ってみたい。
2020年のフェブラリーステークスは、京都開催の東海テレビ杯東海ステークス1着馬のエアアルマスが不在だった。
2020年フェブラリーステークス(16頭立て)
1着 モズアスコット マル外 牡6 57㎏ 6枠12番(逆5番)ルメール騎手 1人気
前走 根岸ステークス(東京1400m・指定・別定)3人気1着
前々走 マイルチャンピオンシップ(京都芝1600m)7人気14着
1着同枠 モジアナフレイバー 地方馬 牡5 57㎏ 繁田健一騎手 11人気
前走 東京大賞典(大井2000m)4人気3着
前々走 勝島王冠(大井1800m・別定)1人気1着
2着 ケイティブレイブ 牡7 57㎏ 8枠15番(逆2番)長岡禎仁騎手 最下位人気
前走 川崎記念(川崎2100m)2人気6着(1着対角)
前々走 東京大賞典(大井2000m)3人気8着
2着同枠 ワンダーリーデル 牡7 57㎏ 横山典弘騎手 7人気
前走 根岸ステークス(東京1400m・指定・別定)6人気8着
前々走 チャンピオンズカップ(中京1800m)11人気11着
3着 サンライズノヴァ 牡6 57㎏ 5枠9番(逆8番)松山弘平騎手 3人気
前走 東京中日スポーツ杯武蔵野ステークス(東京1600m・指定・別定)3人気5着
前々走 マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡1600m)4人気1着(ゾロ目)
2020年フェブラリーステークスを制したのは、2018年安田記念を勝っていたマル外のモズアスコット。
モズアスコットは、デビュー戦から前々走のマイルチャンピオンシップまで芝のレースを走り続けていた馬だったが、前走の根岸ステークスで一転ダート路線に変更し、根岸ステークスを勝っていた馬だった。
モズアスコットの同枠のモジアナフレイバーは、前年の東京大賞典で3着になっていた地方馬。
2着に入ったケイティブレイブは、2018年に行われた京都開催のJBCクラシックを勝っていた最下位人気の7歳馬。
ケイティブレイブの同枠のワンダーリーデルは、前年の東京中日スポーツ杯武蔵野ステークスを勝っていた7歳馬。
3着に入ったサンライズノヴァは、マイルチャンピオンシップ南部杯をゾロ目で勝っていた6歳馬。
ステップレースの東海テレビ杯東海ステークスが京都で行われた2020年フェブラリーステークスの結果から考えると、中央G1を勝っている馬、1人気の馬、1回限りのレースを勝ってきた馬(あるいは連対馬)、東京中日スポーツ杯武蔵野ステークスの連対馬あたりが出走してきたら注意したい。
フェブラリーステークス2024の出馬表
フェブラリーステークス2024の出馬表が発表された。
今年のフェブラリーステークスには27頭が登録したのだが、サンライズアリオン、サンライズフレイム、サンライズホーク、ジャスティンカフェ、シャマル、ワールズコライドが回避、ケンシンコウ、ペイシャエス、ペリエール、ベルダーイメル、レディバグが除外となり、16頭立てのフルゲートで行われることになっている。
枠 | 馬番 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 調教師 | 馬主 |
1枠 | 1番 | イグナイター | 牡6 | 58.0kg | 西村 淳也 | 新子 雅司 | 野田 善己 |
1枠 | 2番 | シャンパンカラー | 牡4 | 58.0kg | 内田 博幸 | 田中 剛 | 青山 洋一 |
2枠 | 3番 | ミックファイア | 牡4 | 58.0kg | 矢野 貴之 | 渡辺 和雄 | 星加 浩一 |
2枠 | 4番 | ドゥラエレーデ | 牡4 | 58.0kg | B.ムルザバエフ | 池添 学 | (株)スリーエイチレーシング |
3枠 | 5番 | オメガギネス | 牡4 | 58.0kg | C.ルメール | 大和田 成 | 原 禮子 |
3枠 | 6番 | カラテ | 牡8 | 58.0kg | 菅原 明良 | 辻野 泰之 | 小田切 光 |
4枠 | 7番 | ガイアフォース | 牡5 | 58.0kg | 長岡 禎仁 | 杉山 晴紀 | KRジャパン |
4枠 | 8番 | セキフウ | 牡5 | 58.0kg | 武 豊 | 武 幸四郎 | 中辻 明 |
5枠 | 9番 | ペプチドナイル | 牡6 | 58.0kg | 藤岡 佑介 | 武 英智 | 沼川 一彦 |
5枠 | 10番 | タガノビューティー | 牡7 | 58.0kg | 石橋 脩 | 西園 正都 | 八木 良司 |
6枠 | 11番 | キングズソード | 牡5 | 58.0kg | 岩田 望来 | 寺島 良 | (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン |
6枠 | 12番 | スピーディキック | 牝5 | 56.0kg | 御神本 訓史 | 藤原 智行 | 加藤 鈴幸 |
7枠 | 13番 | レッドルゼル | 牡8 | 58.0kg | 北村 友一 | 安田 隆行 | (株)東京ホースレーシング |
7枠 | 14番 | ウィルソンテソーロ | 牡5 | 58.0kg | 松山 弘平 | 小手川 準 | 了德寺健二ホールディングス(株) |
8枠 | 15番 | ドンフランキー | 牡5 | 58.0kg | 池添 謙一 | 斉藤 崇史 | 早野 誠 |
8枠 | 16番 | アルファマム | 牝5 | 56.0kg | R.キング | 佐々木 晶三 | 平井 裕 |
オメガギネスとアルファマムは、登録段階では除外対象の馬であったが、回避馬が出たことで、繰り上がって出走にこぎつけることができた。
2000年フェブラリーステークスからの考察
フェブラリーステークス2024に出走するシャンパンカラーは、前年のNHKマイルカップを1:33.8 のタイムで優勝しているG1馬。
過去に、1:33.8 のタイムでNHKマイルカップを制しているのは、シャンパンカラーとシンボリインディの2頭。
そして、シンボリインディもシャンパンカラーと同様に、NHKマイルカップを勝った翌年のフェブラリーステークスに出走している。
2000年フェブラリーステークス(16頭立て)
1着 ウイングアロー 牡6 57㎏ 7枠14番(逆3番)ペリエ騎手 4人気
前走 平安ステークス(京都1800m・指定・別定)3人気5着
前々走 浦和記念(浦和2000m)2人気2着
1着同枠 セレクトグリーン 牡6 57㎏ 後藤浩輝騎手 11人気
前走 ガーネットステークス(中山1200m・指定・別定)1人気2着
前々走 スプリンターズステークス(中山芝1200m)9人気8着(1着同枠)
2着 ゴールドティアラ マル外 牝5 54㎏ 3枠6番(逆11番)武豊騎手 2人気
前走 平安ステークス(京都1800m・指定・別定)1人気3着(2着同枠)
前々走 シリウスステークス(阪神1400m・指定・ハンデ)1人気1着
2着同枠 オースミジェット 牡7 57㎏ 四位洋文騎手 8人気
前走 平安ステークス(京都1800m・指定・別定)2人気1着
前々走 東京大賞典(大井2000m)5人気8着
3着 ファストフレンド 牝7 55㎏ 1枠1番(逆16番)蛯名正義騎手 7人気
前走 川崎記念(川崎2100m)1人気3着
前々走 東京大賞典(大井2000m)3人気2着
2000年フェブラリーステークスを制したのは、年明けの平安ステークスで5着になっていたウイングアロー。
ウイングアローは、1998年10月のスーパーダートダービー(大井2000m)以来の勝利となっていた。
ウイングアローの同枠のセレクトグリーンは、東京1200mの東京中日スポーツ杯根岸ステークスを勝った後、スプリンターズステークス8着、ガーネットステークス2着になっていた馬。
2着に入ったゴールドティアラは、秋華賞で16着に敗れた後、シリウスステークス1着、平安ステークス3着に入っていたマル外の4歳牝馬。
ゴールドティアラの同枠のオースミジェットは、平安ステークスで勝っていた馬。
3着に入ったファストフレンドは、東京大賞典で2着になっていた7歳牝馬。
前年のNHKマイルカップを勝っていたシンボリインディは9着に敗れ、連対馬の筋にもなっていない。
ただし、シンボリインディは、フェブラリーステークスの前に出走した東京新聞杯(東京芝1600m)で9着に敗れ、連対馬の筋にもなっていなかった馬である。(シャンパンカラーは東京芝1600mの安田記念で1着馬の平行配置だった馬)
2000年フェブラリーステークスの結果を見ると、牝馬の連対が目立つ。
また、ダートと芝路線の確立ができなかったせいか、連対馬あるいは連対馬の同枠馬に芝のレースで走っていた馬がいることが気になる。
負担重量からの考察
フェブラリーステークスは昨年から、4歳以上の牡馬と騙馬には58㎏の負担重量、4歳以上の牝馬には56㎏の負担重量を課している。
昨年のフェブラリーステークスで2着になったレッドルゼルは、2022年10月に行われた東京盃で58㎏斤量を課せられ、1着になり、この基準をクリアしている。
昨年のフェブラリーステークスで1着になっているレモンポップは、58㎏の負担重量を経験していなかった馬だが、57㎏斤量で前哨戦の根岸ステークスを勝っている。
少なくとも、今年のフェブラリーステークスで負担する斤量のマイナス1㎏の斤量で、1年以内に賞金加算しているのが、今年のフェブラリーステークスの連対条件なのではないかと考える。
今年のフェブラリーステークスの出走馬で、フェブラリーステークスで課せられる斤量のマイナス1㎏の斤量で、1年以内に賞金加算していないのが、ドゥラエレーデ、オメガギネス、レッドルゼルの3頭。
結論
シャンパンカラーの戦歴は非常に魅力的である。
芝ではあるが東京1600mの戦歴は4戦3勝で敗れた安田記念も、1着になったソングラインの平行配置となっている。
シャンパンカラーが連対しないのであれば、筋の馬が連対するのではないか。
シャンパンカラーの同枠は地方馬のイグナイター、対角が京都競馬場グランドオープン記念を勝っているドンフランキー、平行が東京1600mの指定別定戦である東京中日スポーツ杯武蔵野ステークスのゾロ目の2着馬のタガノビューティーである。
そこで、シャンパンカラーからペプチドナイル、タガノビューティー、ウィルソンテソーロ、アルファマム、ガイアフォースあたりに流してみる。
後検証
今年初のG1となったフェブラリーステークスは、11人気のペプチドナイルが1着、5人気のガイアフォースが2着、13人気のセキフウが3着と大波乱の結果となった。
軸にしたシャンパンカラーは、まさかの最下位という結果で終わり、苦笑いである。
まあ、14人気を軸にしているので、それほど金額は賭けてはいない。
さて、今回のフェブラリーステークスの後検証であるが、1着になったペプチドナイルの良さは、来年阪神で開催されないベテルギウスステークスを59㎏斤量で勝っていることである。
そして、ペプチドナイルの同枠馬として、フェブラリーステークスと同舞台(東京ダート1600m)の東京中日スポーツ杯武蔵野ステークス2着馬のタガノビューティーを迎え入れていること。
2着に入ったガイアフォースは、2023年4月に行われた読売マイラーズカップで、58㎏斤量を背負い、2着になっていた馬。
3着になったセキフウは、ガイアフォースの同枠馬なので、ゾロ目ワイドという決着であった。
やはり、牡馬と騙馬には58㎏という斤量が課せられることになって、牡馬と騙馬には58㎏以上の斤量での賞金加算が基本的に求められているのではないだろうか。
最後に白状してしまうと、タテ目のペプチドナイルとガイアフォースの馬連は少額ながら押さえていた。
予想は外れたが、収支はプラスになったので良しとするか。